ゲートキーパの設定
ゲートキーパ デバイスは、Cisco Multimedia Conference Manager(MCM)とも呼ばれ、コール アドミッション制御、帯域幅割り当て、およびダイヤル パターン解決(コール ルーティング)に使用される H.225 RAS(Registration, Admission, and Status Protocol)メッセージ セットをサポートしています。ゲートキーパは、Cisco CallManager クラスタと H.323 ネットワークの間の通信のためにこれらのサービスを提供します。Cisco CallManager クラスタごとに、複数のゲートキーパ デバイスを設定できます。冗長化のために代替ゲートキーパを設定することもできます。代替ゲートキーパの設定の詳細については、MCM のマニュアルを参照してください。
ゲートキーパの設定は、次の 2 つの要素から構成されます。
• Cisco CallManager の設定。各 Cisco CallManager クラスタは、1 つまたは複数のゲートキーパに登録できます。この章では、Cisco CallManager サーバでゲートキーパを設定する方法を説明します。また、Trunk Configuration ページでトランク デバイスを設定する必要があります。 第48章「トランクの設定」 の章を参照してください。
• ルータ上でのゲートキーパの設定。この設定は、ゲートキーパの役目をする Cisco IOS Multimedia Conference Manager(MCM)に適用されます。ゲートキーパ用に推奨されるプラットフォームは、Cisco IOS リリース 12.1(3)T 以上を搭載した Cisco 2600、3600、7200 ルータなどです。ゲートキーパの設定については、MCM の資料を参照してください。代替ゲートキーパ設定は MCM でのみ行うので、Cisco CallManager での設定は必要ありません。
Cisco CallManager Administration でのゲートキーパの設定については、次のトピックを参照してください。
• 「ゲートキーパの追加」
• 「ゲートキーパの削除」
• 「ゲートキーパの変更」
• 「ゲートキーパのリセット」
• 「ゲートキーパの設定値」
次のトピックには、ゲートキーパに関連する追加情報が記載されています。
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「ゲートキーパとトランク」
• 『Cisco IP Telephony Network Design Guide』
• Cisco IOS Multimedia Conference Manager(Command Reference)の資料
ゲートキーパの追加
ゲートキーパ デバイスを追加する手順は、次のとおりです。
(注) Cisco CallManager クラスタごとに、複数のゲートキーパ デバイスを設定できます。
手順
ステップ 1 Device > Gatekeeper の順に選択します。
Gatekeeper Configuration ページが表示されます。
ステップ 2 適切な設定値を入力します( 表 45-1 を参照)。
ステップ 3 Insert をクリックして、新規ゲートキーパを追加します。
ページが更新され、Gatekeepers リストに、新しいゲートキーパの名前が表示されます。
関連トピック
• 「ゲートキーパの削除」
• 「ゲートキーパの変更」
• 「ゲートキーパのリセット」
• 「ゲートキーパの設定値」
ゲートキーパの削除
ゲートキーパを削除する手順は、次のとおりです。
(注) ゲートキーパを削除する前に、そのゲートキーパが制御しているトランクをすべて削除する必要があります。
手順
ステップ 1 Device > Gatekeeper の順に選択します。
Gatekeeper Configuration ページが表示されます。Gatekeepers リストから、削除するゲートキーパを選択します。
ウィンドウがリフレッシュされ、選択したゲートキーパが表示されます。
ステップ 2 Delete ボタンをクリックします。
確認のダイアログボックスが表示されます。
ステップ 3 OK をクリックして、ゲートキーパを削除します。
関連トピック
• 「ゲートキーパの追加」
• 「ゲートキーパの変更」
• 「ゲートキーパのリセット」
• 「ゲートキーパの設定値」
ゲートキーパの変更
ゲートキーパの設定値を変更する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Device > Gatekeeper の順に選択します。
Gatekeeper Configuration ページが表示されます。Gatekeepers リストから、変更するゲートキーパを選択します。
ウィンドウがリフレッシュされ、選択したゲートキーパが表示されます。
ステップ 2 該当する設定値を更新します( 表 45-1 を参照)。
ステップ 3 Update をクリックして、変更内容を保存します。
ページの内容が更新され、新しい設定値が表示されます。
ステップ 4 変更内容を有効にするために、必要に応じてゲートキーパをリセットします。詳細については、「ゲートキーパのリセット」を参照してください。
関連トピック
• 「ゲートキーパの追加」
• 「ゲートキーパの削除」
• 「ゲートキーパのリセット」
• 「ゲートキーパの設定値」
ゲートキーパのリセット
ゲートキーパのリセットによって、物理デバイスがリセットされるわけではありません。ゲートキーパのリセットは、Cisco CallManager のゲートキーパへの再登録が強制されます。ゲートキーパをリセットする手順は、次のとおりです。
(注) デバイスをリセットしても、このゲートキーパが制御するアクティブなコールがすべて終了されるわけではありません。
手順
ステップ 1 Device > Gatekeeper の順に選択します。
Gatekeeper Configuration ページが表示されます。Gatekeepers リストから、リセットするゲートキーパを選択します。
ウィンドウがリフレッシュされ、選択したゲートキーパが表示されます。
ステップ 2 Gatekeeper Device の設定値を変更した場合は、 Reset Gatekeeper をクリックします。
Reset Device ダイアログが表示されます。
ステップ 3 次のいずれかの項目をクリックします。
• Restart :コールを終了させることなく新しいゲートキーパ設定を反映させるために、内部ゲートキーパ デバイスを再起動する。
• Reset :内部ゲートキーパ デバイスをシャットダウンしてから再起動する。Cisco CallManager クラスタは、ゲートキーパへの登録を解除(URQ)した後、再登録(RRQ)します。
• Close :何も実行しないで、Reset Device ダイアログを閉じる。
関連トピック
• 「ゲートキーパの追加」
• 「ゲートキーパの削除」
• 「ゲートキーパの変更」
• 「ゲートキーパの設定値」
ゲートキーパの設定値
表 45-1 では、ゲートキーパの設定値について説明します。
表 45-1 ゲートキーパの設定値
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Host Name/IP Address |
ゲートキーパの IP アドレスまたは DNS 名を入力する。これは必須フィールドです。 Cisco CallManager クラスタごとに、複数のゲートキーパを登録できます。 |
Description |
ゲートキーパの記述名を入力する。 |
Registration Request Time to Live |
シスコ代理店から指示される場合を除いて、この値を変更しないこと。時間を秒数で入力します。デフォルト値は 60 秒です。 Registration Request Time to Live フィールドは、ゲートキーパが登録要求(RRQ)を有効であるとみなす時間の長さを指定します。キープアライブ RRQ は、RRQ Time to Live の期限が切れる前に、ゲートキーパへ送信される必要があります。 Cisco CallManager は、ゲートキーパに RRQ を送信して、そのゲートキーパに登録し、その後、そのゲートキーパとの接続を保持します。ゲートキーパは、要求の確認(RCF)または拒否(RRJ)を行います。 |
Registration Retry Timeout |
シスコ代理店から指示される場合を除いて、この値を変更しないこと。時間を秒数で入力します。デフォルト値は 300 秒です。 Registration Retry Timeout フィールドは、登録しようとして失敗した後、ゲートキーパへの登録をやり直すまで、Cisco CallManager が待機する時間を指定します。 |
Enable Device |
このチェックボックスを使用すると、このゲートキーパを Cisco CallManager に登録できます。デフォルトでは、このチェックボックスはオンになっています。Cisco CallManager からゲートキーパの登録を解除するには、このチェックボックスをオフにします。このフィールドを更新してから約 1 分以内に、ゲートキーパの登録は解除されます。 |
関連トピック
• 「ゲートキーパの追加」
• 「ゲートキーパの削除」
• 「ゲートキーパのリセット」
• 「ゲートキーパの変更」