Cisco Unity Connection 8.x のシステム転送の概要
組織内で、通常は企業ディレクトリにないダイヤル番号に、発信者がダイヤルしようとする可能性があります。たとえば、ユーザおよび外部の発信者は、Cisco Unity Connection に電話をかけ、ガイダンスまたはその他のコール ハンドラからロビーの内線番号、会議室の内線番号、または Connection ユーザではない組織の人員(別のサイトから訪問し、ゲスト用オフィスを使用している従業員など)に割り当てられた内線番号に転送できると便利だと考えることがあります。また、メッセージをチェックした後で電話を切らずに別の電話をかけることができたり、出張中に長距離電話料金が発生しないように、Connection に電話をかけて組織外の電話番号(頻繁に電話をかける顧客またはベンダなど)に転送したりできることを希望するユーザもいます。
発信者を、Connection ユーザやコール ハンドラに関連付けられていない番号に転送できるように、個々のユーザやコール ハンドラ グリーティングを設定できます。また、発信者を 2 つの「システム転送」カンバセーションのいずれかに転送できます。どちらも、Connection ユーザに関連付けられていない番号に発信者を転送できます。
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このカンバセーションは、転送先の番号の入力を発信者に要求します。 不正使用から組織を保護するために、Connection は、デフォルトのシステム転送規制テーブルで許可されている場合に限り、転送を実行します。 |
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このカンバセーションでは、Connection にサインインするように発信者に要求します。発信者が Connection ID と PIN を入力すると、Connection は、転送先の番号を入力するように要求します。 不正使用から組織を保護するために、Connection はサインインしたユーザのサービス クラスに関連付けられている転送規制テーブルで許可されている場合に限り、転送を実行します。 |
次に示すようないくつかの方法で、発信者をいずれかのシステム転送カンバセーションに転送できます。
• (使用している電話システムの)新しい電話番号と、それに対応するルーティング ルールを作成し、発信者をどちらかのシステム転送カンバセーションに送信する。発信者が番号をダイヤルしたときに、Connection は指定されたシステム転送カンバセーションにコールを転送します。
• システム転送を「短縮ダイヤル」オプションとして提供。発信者がグリーティングの途中で特定のキーを押したときに、Connection が実行するアクションとして、どちらかのシステム転送を指定できます(任意のコール ハンドラまたはユーザ グリーティングの [発信者入力(Caller Input)] ページ)。
たとえば、すべての発信者がガイダンスからロビーの電話、ゲスト用オフィス、または会議室に転送できるように、発信者が 3 を押したときに、Connection が発信者のシステム転送を提供するように指定できます。特定のユーザにシステム転送を提供するには、ユーザがガイダンスまたは自分のグリーティングの途中で特定のキーを押したときに、Connection がユーザ システム転送を提供するように指定します。
どちらのタイプのシステム転送をどのように発信者に提供するかにかかわらず、発信者によって入力された番号がデフォルトのシステム転送規制テーブルで許可されている限り、Connection は、特定の番号への転送を処理する電話システムにコールをリリースします。つまり、ユーザおよび外部発信者は、転送が発生した後に Connection の電話メニューに戻ることはできません。
該当するタスク リストの説明に従って、発信者およびユーザ システム転送を設定してください。
• 「タスクリスト:Cisco Unity Connection 8.x の発信者のシステム転送の提供」
• 「タスクリスト:Cisco Unity Connection 8.x のユーザ システム転送の提供」
発信者のシステム転送カンバセーションまたはユーザ システム転送カンバセーションのいずれかを使用する場合、Connection は転送を実行する前に、ユーザと発信者が入力した電話番号の確認を求めるメッセージを再生します。確認プロンプトを無効にするには、Cisco Unity Connection Administration の [システム設定(System Settings)] > [詳細設定(Advanced)] > [カンバセーション(Conversations)] ページにある [システム転送:転送前に番号を確認する(System Transfers: Confirm Number Before Transfer)] 設定を変更します。詳細については、『 Interface Reference Guide for Cisco Unity Connection Administration 』( Release 8.x )の「 Cisco Unity Connection 8.x Advanced Settings 」の章にある「Conversation Configuration」の項を参照してください。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/connection/8x/gui_reference/guide/8xcucgrgx.html から入手可能です。
タスクリスト:Cisco Unity Connection 8.x の発信者のシステム転送の提供
1. デフォルトのシステム転送規制テーブルを修正して、管理者が許可した番号を発信者がダイヤルできるようにします。規制テーブルの機能と変更方法の詳細については、 「Cisco Unity Connection 8.x での規制テーブルの管理」 の章を参照してください。
2. 次のいずれかの方法で、発信者がシステム転送にアクセスできるように設定します。
– グリーティングの設定:ユーザやコール ハンドラのグリーティングごとに、システム転送を有効にすることができます。「システム転送を許可するグリーティングの設定」を参照してください。
– ワンタッチ ダイヤル オプションの設定:コール ハンドラの発信者の入力設定を使用して、コール ハンドラ グリーティングの途中で発信者が指定されたキーを押したときに、発信者を発信者のシステム転送カンバセーションに転送します。次に、適切なグリーティングで発信者の入力を有効にし、コール ハンドラ グリーティングで押すことのできるキーを通知するグリーティングを再録音します(たとえば、「会議室におかけになる場合は、3 を押してください」)。
– 「システム転送」電話番号の設定:電話システムのドキュメントを参照して、新しい電話番号を設定します。次に、Cisco Unity Connection Administration の [コール管理(Call Management)] > [コール ルーティング(Call Routing)] > [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] ページで、この新しい番号に着信したすべてのコールを発信者のシステム転送カンバセーションに転送するルーティング ルールを作成します。発信者のシステム転送を利用する発信者に新しい番号を配布します。
システム転送を許可するグリーティングの設定
組織内でシステム転送を提供するための最も簡単な方法は、システム転送を許可するようにユーザやコール ハンドラのグリーティングを設定することです。次のいずれかの手順に従います。
• 「システム転送を許可するグリーティングの個別設定方法」
• 「一括編集モードでのシステム転送を許可する複数のグリーティングの設定方法」
システム転送を許可するグリーティングの個別設定方法
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administration で、適切なユーザ、ユーザ テンプレート、コール ハンドラ、またはコール ハンドラ テンプレートの [グリーティング(Greetings)] ページに移動します。
ステップ 2 該当するグリーティングを選択します。
ステップ 3 [グリーティングの編集(Edit Greeting)] ページで、[ユーザまたはコール ハンドラに関連付けられていない番号への転送を許可する(Allow Transfers to Numbers Not Associated with Users or Call Handlers)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 4 [保存(Save)] を選択します。
一括編集モードでのシステム転送を許可する複数のグリーティングの設定方法
ステップ 1 [コール ハンドラの検索(Search Call Handlers)] または [ユーザの検索(Search Users)] ページで、該当するコール ハンドラまたはユーザのチェックボックスをオンにして、[一括編集(Bulk Edit)] を選択します。
一括編集するコール ハンドラまたはユーザが、1 つの [検索(Search)] ページに一部しか表示されない場合は、最初のページで該当するすべてのチェックボックスをオンにし、次のページに移動して該当するすべてのチェックボックスをオンにするという操作を、該当するすべてのコール ハンドラまたはユーザを選択するまで繰り返します。次に、[一括編集(Bulk Edit)] を選択します。
(注) ページの上部にある [ステータス(Status)] メッセージには、編集中のコール ハンドラまたはユーザの数が示されます。各ページには、一括モードでの編集が許可されているフィールドだけが設定されていることにも注意してください。
ステップ 2 [編集(Edit)] メニューで、[グリーティング(Greetings)] を選択します。
ステップ 3 [グリーティング(Greetings)] ページで、修正するグリーティングの表示名を選択します。
ステップ 4 [グリーティングの編集(Edit Greeting)] ページで、左端のチェックボックスをオンにして [ユーザまたはコール ハンドラに関連付けられていない番号への転送を許可する(Allow Transfers to Numbers Not Associated with Users or Call Handlers)] フィールドを選択し、チェックボックスをオンにします。
ステップ 5 必要に応じて、一括編集タスク スケジュール フィールドを設定して、後日または後で実行する一括編集処理のスケジュールを作成します。
ステップ 6 [送信(Submit)] を選択します。
タスクリスト:Cisco Unity Connection 8.x のユーザ システム転送の提供
1. ユーザ システム転送を使用するユーザごとに、そのユーザが Connection エンティティに関連付けられていない番号をダイヤルできるように、ユーザ サービス クラスに関連付けられた転送規制テーブルを修正します。転送規制テーブルの機能と特定の番号を許可するように変更する方法の詳細については、 「Cisco Unity Connection 8.x での規制テーブルの管理」 の章を参照してください。
ヒント 1 つのサービス クラスの一部のユーザだけにシステム転送を提供する場合は、適切な番号にダイヤルできる転送規制テーブルを持つ新しいサービス クラスに、該当するユーザを再割り当てします。
2. 次のいずれかの方法で、発信者がシステム転送にアクセスできるように設定します。
– カスタム キーパッド マッピング カンバセーションの設定:カスタム キーパッド マッピング ツールを使用して、ユーザ システム転送カンバセーションにキーをマッピングし、ユーザがメイン メニューから利用できるようにします。詳細については、 「Cisco Unity Connection 8.x のカスタム キーパッド マッピング ツール」 の章を参照してください。
– ワンタッチ ダイヤル オプションの設定:コール ハンドラまたはユーザ グリーティングの発信者の入力設定を使用して、グリーティングの途中で発信者が指定されたキーを押したときに、発信者をユーザ システム転送カンバセーションに転送します。次に、該当するグリーティングの発信者の入力を有効にします。グリーティングの聞き取り中にユーザのシステム転送カンバセーションにアクセスするために押すキーをユーザに通知します。または、他の発信者が自分は使用できないオプションについて聞いてもかまわない場合は、キーを説明するグリーティングを再録音します。(「... 会議室へつなぐには、3 を押してください。」など)。
– 「システム転送」電話番号の設定:電話システムのドキュメントを参照して、新しい電話番号を設定します。次に、Cisco Unity Connection Administration の [コール管理(Call Management)] > [コール ルーティング(Call Routing)] > [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] ページで、この新しい番号へのすべてのコールをユーザ システム転送カンバセーションに転送するルーティング ルールを作成します。新しい番号は、ユーザ システム転送を使用するユーザだけに知らせます。