Cisco Unity Connection 8.x のライセンス ファイルについて
次の項を参照してください。
• 「ライセンス ファイルと MAC アドレス」
• 「Cisco Unity Connection ではインストールされた複数のライセンス ファイルを使用可能」
• 「インストールが必要なライセンス ファイル」
• 「恒久ライセンス ファイル、有効期限付きライセンス ファイル、およびデモンストレーション ライセンス ファイル」
• 「ライセンス ファイルと Cisco Unity Connection クラスタ」
• 「ライセンス ファイルと Cisco Unity からの移行」
• 「ライセンス違反」
Cisco Unity Connection 物理サーバのライセンス ファイルと MAC アドレス
物理 Cisco Unity Connection サーバの各ライセンス ファイル(デモンストレーション ライセンス ファイルを除く)は、Connection サーバの Network Interface Card(NIC; ネットワーク インターフェイス カード)の MAC アドレスに登録されます。あるサーバのライセンス ファイルは、2 台目のサーバでは使用できません(たとえば、Connection サーバを置換する場合)。2 台目のサーバの MAC アドレスに登録される、置換ライセンス ファイルを取得する必要があります。
ライセンス ファイルは 1 つの MAC アドレスだけに登録できます。Connection サーバに 2 つの NIC がある場合、両方の NIC に 1 つの MAC アドレスを割り当てるようにネットワーク耐障害性用にデュアル NIC を設定するか、またはいずれかの NIC を無効にして、もう 1 つの NIC の MAC アドレスを使用する必要があります。
ネットワーク耐障害性用に設定されたデュアル NIC 用のライセンス ファイルを注文する場合は、いずれかの NIC の MAC アドレスではなく、両方の NIC に適用する仮想 MAC アドレスを指定します。ライセンス ファイルは仮想 MAC アドレスに登録されるため、いずれかの NIC に障害が発生しても、ライセンスは有効なままです。
Cisco Unity Connection 仮想マシンのライセンス ファイルとライセンス MAC
Cisco Unity Connection 仮想マシンの各ライセンス ファイル(デモンストレーション ライセンス ファイルを除く)はライセンス MAC 値に登録されます。この値は 表 42-1 に一覧表示される設定に基づいて、MAC アドレスのように計算されますが、実際の MAC アドレスではありません。
これらの設定のいずれかを変更する場合、既存のライセンスが無効になり、新しい設定に基づいて計算されたライセンス MAC 値に登録される置換ライセンス ファイルを取得する必要があります。古いライセンスは、引き続き 30 日間は猶予期間として使用できます。猶予期間中は、設定を元に戻して、元のライセンスを再び有効にすることができます。30 日間よりも長い猶予期間が必要な場合は、設定を元の値に戻し、その後で新しく使用する値に再び戻すと、さらに 30 日間の猶予期間が得られます。
設定を元の値に戻して 30 日間の猶予期間をリセットしなかった場合、Connection が動作しなくなります。サーバを再起動すると、Connection が再び動作し始めますが、24 時間後に停止します。設定を元の設定に戻すか、または新しいライセンスの MAC 値に基づくライセンスをインストールするまで、サーバを再起動するたびに、Connection がさらに 24 時間動作します。
Connection 仮想マシンでライセンスの MAC を表示するには、 show status CLI コマンドを実行します。
表 42-1 ライセンス MAC に含まれる設定、および新しいライセンス ファイルが必要な操作
|
設定を変更し、新しいライセンス ファイルが必要となる操作
|
タイムゾーン |
set timezone CLI コマンドを実行します。 |
NTP サーバ 1 |
Cisco Unified Operating System Administration で、[設定(Settings)] > [NTP サーバ(NTP Servers)] ページに移動し、リストの先頭にするサーバを変更します。 |
NIC の速度 |
set network nic eth0 CLI コマンドを auto パラメータ(自動ネゴシエーションを有効または無効にする)または speed パラメータ(イーサネット接続の速度を 10 または 100 Mb/秒に指定する)付きで実行します。 |
ホスト名 |
『 Reconfiguration and Upgrade Guide for Cisco Unity Connection 』( Release 8.x )の「 Renaming Cisco Unity Connection 8.x Servers 」の章で説明するプロセスを使用します。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/connection/8x/upgrade/guide/8xcucrugx.html から入手可能です。
注意 説明されているプロセスを実行せずにホスト名を変更すると、Connection が機能を停止します。
|
IP アドレス |
• set network dhcp CLI コマンドを使用して、DHCP を有効または無効にします。 • 『 Reconfiguration and Upgrade Guide for Cisco Unity Connection 』( Release 8.x )の「 Changing the IP Addresses of Cisco Unity Connection 8.x Servers 」の章で説明するプロセスを使用します。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/connection/8x/upgrade/guide/8xcucrugx.html から入手可能です。
注意 説明されているプロセスを実行せずに IP アドレス、IP マスク、ゲートウェイ アドレスを変更すると、Connection が機能を停止します。
|
IP マスク |
ゲートウェイ アドレス |
プライマリ DNS |
set network dns primary CLI コマンドを実行します。 |
SMTP サーバ |
• set SMTP CLI コマンドを実行し、SMTP サーバのホスト名を変更または削除します。 • Connection の管理 で、[システム設定(System Settings)] > [SMTP の設定(SMTP Configuration)] > [サーバ(Server)] ページに移動し、[SMTP ドメイン(SMTP Domain)] フィールドの値を追加、変更、または削除します。 • Cisco Unified Communications Operating System で、[設定(Settings)] > [SMTP] ページに移動し、[ホスト名(Hostname)] フィールドまたは [IP アドレス(IP Address)] フィールドの値を追加、変更、または削除します。 |
証明書の情報(組織、部門、場所、都道府県、国) |
set web-security CLI コマンドを実行します。 |
Cisco Unity Connection ではインストールされた複数のライセンス ファイルを使用可能
複数のライセンス ファイルを Cisco Unity Connection サーバにインストールできます。インストールされた各ライセンス ファイルで、1 つまたは複数の機能を有効にできます。インストールされたすべてのライセンス ファイルの組み合わせによって、お客様が必要とする機能を有効にします。
ライセンス ファイルをインストールする前に、Cisco Unity Connection Administration の [ライセンス(Licenses)] ページに追加しておく必要があります。
Connection のデモンストレーション ライセンスが Connection サーバにインストールされる場合は、その他のライセンス ファイルを追加している場合でも、デモンストレーション ライセンスを、インストールされる唯一のライセンス ファイルにする必要があります。
インストールが必要なライセンス ファイル
ライセンス ファイルを有効にするには、[ライセンス(Licenses)] ページに追加した後でインストールする必要があります。ライセンス ファイルのインストールの詳細については、「ライセンス ファイルをインストールする方法」を参照してください。
恒久ライセンス ファイル、有効期限付きライセンス ファイル、およびデモンストレーション ライセンス ファイル
次のタイプのライセンス ファイルを使用できます。
• 恒久ライセンス ファイルは Cisco Unity Connection 物理サーバのネットワーク インターフェイス カード(NIC)の MAC アドレスまたは Connection 仮想マシンのライセンス MAC 値のいずれかに登録されます。これらのライセンス ファイルには有効期限がありません。
• 有効期限付きライセンス ファイルは Connection サーバの NIC の MAC アドレスに登録されます。これらのライセンス ファイルには有効期限があります。有効期限付きライセンス ファイルでは、有効になっているすべての機能が、有効期限後に無効になります。
• デモンストレーション ライセンス ファイルは MAC アドレスに登録されません。これらのライセンス ファイルには有効期限がなく、限定された範囲の機能(たとえば、最大 2 つのボイス メッセージ ポートおよびボイス メールボックスの 10 人のユーザ)だけが有効になります。デモンストレーション ライセンス ファイルはすべての Connection サーバに含まれます。このライセンス ファイルがインストールされる場合、Connection サーバにインストールされる唯一のライセンス ファイルにする必要があります。
ライセンス ファイルの取得とインストールの詳細については、「Cisco Unity Connection 8.x のライセンス ファイルの取得とインストール」を参照してください。
ライセンス ファイルと Cisco Unity Connection クラスタ
Cisco Unity Connection クラスタ(高可用性)が設定される場合、ライセンスがレプリケートされないため、2 つのライセンスが必要です。パブリッシャ サーバの MAC アドレスまたはライセンスの MAC があるライセンスは、パブリッシャ サーバにインストールする必要があります。サブスクライバ サーバの MAC アドレスまたはライセンスの MAC があるライセンスは、サブスクライバ サーバにインストールする必要があります。ライセンス ファイルのインストールの詳細については、「ライセンス ファイルをインストールする方法」を参照してください。
(注) クラスタ内の Connection サーバのいずれかまたは両方を仮想マシンにインストールできます。
各サーバのライセンスに、サーバのボイス メッセージ ポートの最大数を設定するパラメータが含まれます。1 台だけのサーバのライセンス(通常はパブリッシャ サーバ)には、該当するすべてのパラメータ(ボイス メッセージ ユーザの最大数や 30 秒を超えるボイス メッセージ録音など)が含まれ、Connection クラスタの両方のサーバで有効です。
ライセンス ファイルと Cisco Unity からの移行
Cisco Unity Connection では Cisco Unity 4.x 以降から Cisco Unity Connection に移行するときに、Cisco Unity のライセンス ファイルを使用して、Cisco Unity Connection 機能を有効にできます。
Cisco Unity ライセンス ファイルには、Cisco Unity Connection がインストールされるサーバの MAC アドレスまたは仮想マシンのライセンスの MAC が必要なことに注意してください。
• Cisco Unity がインストールされているのと同じサーバに Connection がインストールされる場合、Cisco Unity ライセンス ファイルをインストールできます。
• Cisco Unity がインストールされているのとは異なるサーバに Connection がインストールされる場合、新しいサーバの MAC アドレスで発行された Cisco Unity のライセンス ファイルが必要です。
• Connection が仮想マシンにインストールされる場合、仮想マシンのライセンスの MAC で発行された Cisco Unity ライセンス ファイルが必要です。
表 42-2 に示すように、Cisco Unity から移行するときに、次の機能のいずれかを有効にする Cisco Unity ライセンスが、対応する Connection 機能に使用されます。
表 42-2 Cisco Unity からの移行に対応するライセンスが必要な機能
|
対応する Cisco Unity Connection のライセンスが必要な機能
|
サブスクライバ |
ユーザ |
ボイス メッセージ ポート |
ボイス メッセージ ポート |
Cisco Unity フェールオーバー |
Cisco Unity Connection クラスタ |
Cisco Unity 4.x 以降から Cisco Unity Connection への移行手順については、『 Reconfiguration and Upgrade Guide for Cisco Unity Connection 』( Release 8.x )の「 Migrating from Cisco Unity 4.x or Later to Cisco Unity Connection 8.x 」の章を参照してください。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/connection/8x/upgrade/guide/8xcucrugx.html から入手可能です。
Cisco Unity Connection 8.x のライセンス ファイルの取得とインストール
お客様が購入した機能を有効にするライセンス ファイルは、新しい Cisco Unity Connection システムを設定し、ライセンス済み機能を追加または変更するために必要です。ライセンス ファイルは、Cisco.com で登録情報を入力して取得します。
(注) Cisco Unity Connection クラスタ(ハイ アベイラビリティ)が設定される場合、2 つのライセンスが必要です。パブリッシャ サーバの MAC アドレスまたはライセンスの MAC があるライセンスは、パブリッシャ サーバにインストールする必要があります。サブスクライバ サーバの MAC アドレスまたはライセンスの MAC があるライセンスは、サブスクライバ サーバにインストールする必要があります。
登録後すぐに、シスコから電子メールでライセンス ファイルが送られます。シスコからの電子メールには、それらのファイルを保存および格納する方法が記載されています。
登録時には次の情報が必要です。
• Cisco Unity Connection 物理サーバのネットワーク インターフェイス カード(NIC)の MAC アドレス(物理アドレス)または Connection 仮想マシンのために計算されたライセンスの MAC 値。
• Product Authorization Key(PAK; 製品認証キー)。Cisco Unity Connection アプリケーション ソフトウェア メディア キットの背面にあるステッカーに表示されています。
ここでは、4 通りの手順について説明します。次の 2 つのいずれかの手順に従います。
• 「Cisco Unity Connection 物理サーバの MAC アドレスを取得する方法」:物理サーバのライセンス ファイルを取得してインストールする場合は、この手順に従います。
• 「Cisco Unity Connection 仮想マシンのライセンスの MAC を取得する方法」:仮想マシンのライセンス ファイルを取得してインストールする場合は、この手順に従います。
次に、以下の順序で残りの 2 つの手順に従います。Cisco Unity Connection クラスタの場合は、クラスタ内の各 Connection サーバで手順を実行する必要があります。
• 「登録してライセンス ファイルを取得するには」
• 「ライセンス ファイルをインストールする方法」
Cisco Unity Connection 物理サーバの MAC アドレスを取得する方法
ステップ 1 Cisco Unified Communications Operating System の管理にサインインします。
ステップ 2 [表示(Show)] メニューで、[ネットワーク(Network)] を選択します。
ステップ 3 MAC アドレスのアドレスをハイフンなしで書き留めておく(たとえば、物理アドレスが 00-a1-b2-c3-d4-e5 の場合、00a1b2c3d4e5 と記録する)か、またはオンライン登録時にアクセスできるファイルに保存しておきます。
Cisco Unity Connection 仮想マシンのライセンスの MAC を取得する方法
ステップ 1 Connection 仮想マシンで、CLI コマンド show status を実行します。
コマンドにより、次のような値が返されます。
License MAC : 78acc1573f20
ステップ 2 ライセンス MAC の値を書き留めておくか、またはオンライン登録時にアクセスできるファイルに保存しておきます。
登録してライセンス ファイルを取得するには
ステップ 1 http://www.cisco.com/go/license のソフトウェア登録サイトに移動します(URL では大文字と小文字が区別され、サインインが要求される場合があります)。
ステップ 2 PAK を入力し、[送信(Submit)] を選択します。
ステップ 3 画面に表示される指示に従って操作します。
ステップ 4 Cisco Unity Connection ライセンス ファイルの電子メールを受信します。
ライセンス ファイルをインストールする方法
ステップ 1 Cisco Unity Connection がクラスタ用に設定されていない場合、Cisco Unity Connection Administration で [システム設定(System Settings)] を展開し、[ライセンス(Licenses)] を選択します。
Connection クラスタが設定されている場合は、パブリッシャ サーバの Cisco Unity Connection Administration で、[システム設定(System Settings)] を展開し、[ライセンス(Licenses)] を選択します。
ステップ 2 ライセンスの検索ページで、[新規追加(Add New)] を選択します。
ステップ 3 [ライセンスの新規追加(Add New License)] ページで [参照(Browse)] を選択し、新しいライセンス ファイルの場所を指定します。
ステップ 4 Connection がクラスタ用に設定されていない場合は、[ファイルの選択(Choose File)] ダイアログ ボックスで、ライセンス ファイルの名前をダブルクリックします。
Connection クラスタが設定されている場合は、[ファイルの選択(Choose File)] ダイアログ ボックスで、パブリッシャ サーバの MAC アドレスが含まれるライセンス ファイルの名前をダブルクリックします。
注意 ライセンス ファイルの名前を変更する場合、ファイル名には英数字、ハイフン、アンダースコアを使用できますが、先頭は英字にする必要があります。英字以外にすると、ライセンス ファイルをインストールできません。
ステップ 5 [ライセンスの新規追加(Add New License)] ページで、[追加(Add)] を選択します。
ステップ 6 複数の新しいライセンス ファイルがある場合は、すべての新しいライセンス ファイルが追加されるまで、ステップ 2 からステップ 5 を繰り返します。
ステップ 7 [ライセンス(Licenses)] ページで、ステップ 2 からステップ 5 で追加したライセンス ファイルのチェック ボックスをオンにします。
ステップ 8 [選択項目のインストール(Install Selected)] を選択します。
ステップ 9 Connection がクラスタ用に設定されていない場合は、残りの手順をスキップしてください。
すでにインストールされて使用中の Connection クラスタにライセンス済みの機能を追加する場合は、残りの手順をスキップしてください。
新しい Connection クラスタをインストールする場合、サブスクライバ サーバの Cisco Unity Connection Administration で、[システム設定(System Settings)] を展開し、[ライセンス(Licenses)] を選択します。
ステップ 10 ライセンスの検索ページで、[新規追加(Add New)] を選択します。
ステップ 11 [ライセンスの新規追加(Add New License)] ページで [参照(Browse)] を選択し、新しいライセンス ファイルの場所を指定します。
ステップ 12 [ファイルの選択(Choose File)] ダイアログ ボックスで、サブスクライバ サーバの MAC アドレスが含まれるライセンス ファイルの名前をダブルクリックします。
注意 ライセンス ファイルの名前を変更する場合、ファイル名には英数字、ハイフン、アンダースコアを使用できますが、先頭は英字にする必要があります。英字以外にすると、ライセンス ファイルをインストールできません。
ステップ 13 [ライセンスの新規追加(Add New License)] ページで、[追加(Add)] を選択します。
ステップ 14 複数の新しいライセンス ファイルがある場合は、すべての新しいライセンス ファイルが追加されるまで、ステップ 10 からステップ 13 を繰り返します。
ステップ 15 [ライセンス(Licenses)] ページで、ステップ 10 からステップ 13 で追加したライセンス ファイルのチェック ボックスをオンにします。
ステップ 16 [選択項目のインストール(Install Selected)] を選択します。
(注) Cisco Unity Connection 8.6(2) からは、ライセンス ファイル名で大文字と小文字が区別されなくなり、小文字だけで保存されるようになります。