LDAP 認証の設定
Cisco Unified Communications Manager では、Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)ディレクトリの設定は次のウィンドウで行います。
• [LDAPシステムの設定(LDAP System Configuration)]
• [LDAPディレクトリ(LDAP Directory)]
• [LDAP認証(LDAP Authentication)]
• [LDAPフィルタ(LDAP Filter)]
LDAP ディレクトリの情報と LDAP 認証の設定値を変更できるのは、お客様の LDAP ディレクトリからの同期化が Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [LDAPシステムの設定(LDAP System Configuration)] ウィンドウで使用可能にされている場合だけです。
LDAP 認証の情報を設定するには、次のトピックを参照してください。
• 「LDAP 認証の設定値」
• 「LDAP 認証の情報の更新」
• 「関連項目」
LDAP 認証の設定値
認証プロセスでは、システムへのアクセスを許可する前に、ユーザ ID とパスワード/PIN を検証することによってユーザのアイデンティティを確認します。確認は Cisco Unified Communications Manager データベースまたは LDAP 社内ディレクトリに対して行われます。
LDAP 認証を設定できるのは、[LDAPシステムの設定(LDAP System Configuration)] ウィンドウで LDAP 同期化を使用可能にした場合だけです。
同期と LDAP 認証の両方が使用可能になっている場合、システムは常に Cisco Unified Communications Manager データベースに対してアプリケーション ユーザおよびエンド ユーザの PIN を認証します。エンド ユーザのパスワードは社内ディレクトリに対して認証されるので、エンド ユーザは社内ディレクトリのパスワードを使用する必要があります。
同期だけが使用可能になっている(LDAP 認証は使用可能になっていない)場合、エンド ユーザは Cisco Unified Communications Manager データベースに対して認証されます。この場合、管理者は Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [エンドユーザの設定(End User Configuration)] ウィンドウでパスワードを設定できます。
表 16-1 では、LDAP 認証の設定値について説明します。関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
表 16-1 LDAP 認証の設定値
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[エンドユーザ用LDAP認証(LDAP Authentication for End Users)]
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[エンドユーザ用LDAP認証の使用(Use LDAP Authentication for End Users)] |
LDAP ディレクトリとの認証をエンド ユーザに要求するには、このチェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオフのままにすると、認証はデータベースに対して実行されます。 (注) このフィールドにアクセスできるのは、[LDAPシステムの設定(LDAP System Configuration)] ウィンドウで LDAP 同期化を使用可能にした場合だけです。 |
[LDAPマネージャ識別名(LDAP Manager Distinguished Name)] |
LDAP マネージャのユーザ ID を入力します。このユーザは、該当する LDAP ディレクトリへのアクセス権を持つ管理ユーザです。 (注) このフィールドにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 |
[LDAPパスワード(LDAP Password)] |
LDAP マネージャのパスワードを入力します。 (注) このフィールドにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 |
[パスワードの確認(Confirm Password、半角英数字のみ)] |
[LDAPパスワード(LDAP Password)] フィールドに入力したパスワードをもう一度入力します。 (注) このフィールドにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 |
[LDAPユーザ検索ベース(LDAP User Search Base)] |
ユーザ検索ベースを入力します。Cisco Unified Communications Manager は、ユーザをこのベースで検索します。 (注) このフィールドにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 |
[LDAPサーバ情報(LDAP Server Information)]
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[サーバのホスト名またはIPアドレス(Host Name or IP Address for Server)] |
社内ディレクトリをインストールした場所のホスト名または IP アドレスを入力します。 (注) このフィールドにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 |
[LDAPポート(LDAP Port)] |
社内ディレクトリが LDAP 要求を受信するポートの番号を入力します。このフィールドにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 Microsoft Active Directory および Netscape Directory のデフォルト LDAP ポートは 389 です。Secure Sockets Layer(SSL)のデフォルト LDAP ポートは 636 です。 社内ディレクトリの設定方法によって、このフィールドに入力するポート番号が決まります。たとえば、[LDAPポート(LDAP Port)] フィールドを設定する前に、LDAP サーバがグローバル カタログ サーバとして機能するかどうかや、設定で LDAP over SSL が必要かどうかを決定します。次のポート番号のいずれかを入力することを考慮してください。 LDAP サーバがグローバル カタログ サーバでない場合の LDAP ポート • 389:SSL が必要でない場合 (このポート番号は、[LDAPポート(LDAP Port)] フィールドに表示されるデフォルトです)。 • 636:SSL が必要な場合 (このポート番号を入力する場合は、[SSLを使用(Use SSL)] チェックボックスがオンになっていることを確認してください)。 LDAP サーバがグローバル カタログ サーバである場合の LDAP ポート • 3268:SSL が必要でない場合。 • 3269:SSL が必要な場合 (このポート番号を入力する場合は、[SSLを使用(Use SSL)] チェックボックスがオンになっていることを確認してください)。 ヒント 設定では、上記の項目に記載されたオプションとは異なるポート番号の入力が必要になる場合があります。[LDAPポート(LDAP Port)] フィールドを設定する前に、ディレクトリ サーバの管理者に問い合せて、入力する正しいポート番号を確認してください。 |
[SSLを使用(Use SSL)] |
セキュリティのために SSL 暗号化を使用するには、このチェックボックスをオンにします。 』に、証明書のアップロード手順についての説明があります。 [SSLを使用(Use SSL)] チェックボックスをオンにした場合は、[LDAP 認証の設定(LDAP Authentication Configuration)] ウィンドウの [サーバのホスト名またはIPアドレス(Host Name or IP Address for Server)] フィールドに、社内ディレクトリの SSL 証明書に存在する IP アドレスまたはホスト名を入力します。証明書に IP アドレスが含まれている場合は、IP アドレスを入力します。証明書にホスト名が含まれている場合は、ホスト名を入力します。証明書に存在するとおりに IP アドレスまたはホスト名を入力しなかった場合は、CTIManager を使用するアプリケーションなど、一部のアプリケーションに問題が発生することがあります。 |
[他の冗長LDAPサーバを追加(Add Another Redundant LDAP Server)] |
行を追加して、この他のサーバに関する情報を入力できるようにするには、このボタンをクリックします。 (注) このボタンにアクセスできるのは、エンド ユーザの LDAP 認証が使用可能になっている場合だけです。 |
LDAP 認証の情報の更新
LDAP 認証の情報を更新する手順は、次のとおりです。
始める前に
[LDAPシステムの設定(LDAP System Configuration)] ウィンドウにある [LDAPサーバからの同期を有効にする(Enable Synchronizing from LDAP Server)] チェックボックスの設定によって、認証の設定値を変更できるかどうかが決まります。LDAP サーバとの同期化が使用可能になっている場合、LDAP ディレクトリの情報および LDAP 認証の設定値は変更できません。LDAP の同期化の詳細については、『Cisco Unified Communications Manager システム ガイド』のを参照してください。
逆に、LDAP ディレクトリの情報および LDAP 認証の設定値を管理者が変更できるようにするには、LDAP サーバとの同期化を使用不可にする必要があります。
手順
ステップ 1 [システム(System)] > [LDAP] > [LDAP認証(LDAP Authentication)] の順に選択します。
[LDAP認証(LDAP Authentication)] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 適切な設定値を入力します( 表 16-1 を参照)。
ステップ 3 [保存(Save)] をクリックして、変更内容を保存します。
追加情報
「関連項目」を参照してください。