SIP ルート パターンの設定値
Cisco Unified Communications Manager は、SIP ルート パターンを使用して内部コールと外部コールの両方をルーティングまたはブロックします。
ルーティングの判断基準となるのは、ドメイン名または IP アドレスです。管理者は、ドメイン、IP アドレス、および IP ネットワーク(サブネット)アドレスを追加して、それらを SIP トランク(のみ)に関連付けることができます。この方法によって、これらのドメインを宛先とする要求が、特定の SIP トランク インターフェイスを通じてルーティングされるようになります。
(注) Cisco Unified Communications Manager にはデフォルトの SIP ルート パターンが存在しないため、管理者がセットアップする必要があります。
ドメイン名の例:cisco.com、my-pc.cisco.com、*.com、rtp-ccm[1-5].cisco.com
ドメイン名で有効となる文字:[、-、.、0 ~ 9、A ~ Z、a ~ z、*、]
IPv4 アドレスの例:172.18.201.119 または 172.18.201.119/32(明示的 IP ホスト アドレス)、172.18.0.0/16(IP サブネット)、172.18.201.18/21(IP サブネット)
IP アドレスで有効となる文字:0 ~ 9、.、および /
始める前に
SIP ルート パターンを設定するには、少なくとも 1 つの SIP プロファイルと SIP トランクを設定する必要があります。
表 45-1 では、SIP ルート パターンの設定値について説明します。関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
表 45-1 SIP ルート パターンの設定値
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[パターン定義(Pattern Definition)] |
[パターンの使い方(Pattern Usage)] |
(必須)ドロップダウン リストから、[ドメインルーティング(Domain Routing)] または [IPAddressルーティング(IPAddress Routing)] のいずれかを選択します。 |
[IPv4パターン(IPv4 Pattern)] |
(必須)ドメイン、サブドメイン、IPv4 アドレス、または IP サブネットワーク アドレスを入力します。 ヒント SIP トランクが IPv6 または IPv4 と IPv6 の両方(デュアルスタック モード)をサポートしている場合は、[IPv4パターン(IPv4 Pattern)] に加えて [IPv6パターン(IPv6 Pattern)] を設定します。 (注) IP サブネットワーク アドレスの場合は、Classless Inter-Domain Routing(CIDR; クラスレス ドメイン間ルーティング)表記の X.X.X.X/Y にします。Y は、ネットワーク アドレスとなるアドレスのビット数を示します。 |
[IPv6パターン(IPv6 Pattern)] |
Cisco Unified Communications Manager は、SIP ルート パターンを使用して内部コールと外部コールの両方をルーティングまたはブロックします。このフィールドで指定された IPv6 アドレスが、IPv6 をサポートする SIP トランクの内部コールと外部コールをルーティングする判断基準となります。 ヒント SIP トランクが IPv6 または IPv4 と IPv6 の両方(デュアルスタック モード)をサポートしている場合は、[IPv6パターン(IPv6 Pattern)] に加えて [IPv4パターン(IPv4 Pattern)] を設定します。 |
[説明(Description)] |
このオプション エントリには、SIP ルート パターンの説明を入力します。説明には、任意の言語で最大 50 文字を指定できますが、二重引用符(")、パーセント記号(%)、アンパサンド(&)、または山カッコ(<>)は使用できません。 |
[ルートパーティション(Route Partition)] |
パーティションを使用して SIP ルート パターンへのアクセスを制限する場合は、ドロップダウン リスト ボックスから適切なパーティションを選択します。SIP ルート パターンへのアクセスを制限しない場合は、パーティションの代わりに [<なし(None)>] を選択します。パーティションの使用方法の詳細については、「パーティションの設定」を参照してください。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するパーティションの数を設定することができます。250 より多くのパーティションが存在する場合、ドロップダウン リスト ボックスの横に [検索(Find)] ボタンが表示されます。[検索(Find)] ボタンをクリックして、[パーティションの検索(Select Partition)] ウィンドウを表示します。パーティションの検索条件のフィールドで、検索条件を選択し、パーティション名の一部を入力します。表示されたパーティションのリストで、指定したいパーティションの横にあるチェックボックスをオンにし、[選択項目の追加(Add Selected)] をクリックします。 を選択します。 (注) SIP ルート パターン、ルート フィルタ、およびパーティションの組み合せが、Cisco Unified Communications Manager クラスタ内で固有であることを確認してください。 |
[SIPトランク(SIP Trunk)] |
(必須)ドロップダウン リストを使用して、SIP ルート パターンの関連付け先となる SIP トランクを選択します。 |
[パターンのブロック(Block Pattern)] |
このパターンをコールのルーティングに使用しない場合は、[パターンのブロック(Block Pattern)] チェックボックスをオンにします。 |
[発呼側トランスフォーメーション(Calling Party Transformations)]
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[発呼側の外線電話マスクを使用(Use Calling Party's External Phone Mask)] |
発信コールで完全な外線電話番号を Calling Line Identification(CLID; 発呼者回線 ID)に使用する場合は、このチェックボックスをオンにします。また、すべての電話機で外線電話番号マスクを設定することもできます。 |
[発呼側トランスフォーメーションマスク(Calling Party Transformation Mask)] |
トランスフォーメーション マスク値を入力します。有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字(X)、アスタリスク(*)、およびシャープ(#)です。このフィールドがブランクのときに、上記のフィールド([発呼側の外線電話番号マスクを使用(Use Calling Party's External Phone Number Mask))がオフの場合、発呼側トランスフォーメーションは行われません。詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』のを参照してください。 |
[プレフィックス番号(Prefix Digits、発信コール)] |
[プレフィックス番号(Prefix Digits、発信コール)] フィールドに、プレフィックス番号を入力します。有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字、アスタリスク(*)、およびシャープ(#)です。 (注) 付加されたプレフィックス番号は、割り当てられたデバイスにルート指定される電話番号に影響を与えません。 |
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] |
Cisco Unified Communications Manager は補助的なサービスとして、発呼者回線 ID の表示(CLIP/CLIR)を使用します。これは、コールごとに発信者の電話番号を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified Communications Manager が発信側電話番号を着信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 発呼者回線 ID の表示を変更しない場合は、[デフォルト(Default)] を選択します。Cisco Unified Communications Manager で発信側の電話番号が表示されるようにする場合は、[許可(Allowed)] を選択します。Cisco Unified Communications Manager が発信側の電話番号を表示しないようにする場合は、[非許可(Restricted)] を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』のの項にある 表 16-8 を参照してください。 |
[発呼者回線名の表示(Calling Line Name Presentation)] |
Cisco Unified Communications Manager は補助的なサービスとして、発呼者名の表示(CNIP/CNIR)を使用します。これは、コールごとに発信者の名前を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified Communications Manager が発信側の名前を着信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 発呼者名の表示を変更しない場合は、[デフォルト(Default)] を選択します。Cisco Unified Communications Manager で発呼者名の情報を表示させる場合は、[許可(Allowed)] を選択します。Cisco Unified Communications Manager が発呼者名の情報を表示しないようにする場合は、[非許可(Restricted)] を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』のの項にある 表 16-8 を参照してください。 |
[接続側トランスフォーメーション(Connected Party Transformations)]
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[接続先回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] |
Cisco Unified Communications Manager は補助的なサービスとして、接続先回線 ID の表示(COLP/COLR)を使用します。これは、コールごとに着信側の電話番号を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified Communications Manager が接続側電話番号を発信側の番号表示画面に表示するかどうかを選択します。 接続先回線 ID の表示を変更しない場合は、[デフォルト(Default)] を選択します。接続側の電話番号を表示する場合は、[許可(Allowed)] を選択します。Cisco Unified Communications Manager が接続側の電話番号を表示しないようにする場合は、[非許可(Restricted)] を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』のの項にある 表 16-11 を参照してください。 |
[接続先回線名の表示(Connected Line Name Presentation)] |
Cisco Unified Communications Manager は補助的なサービスとして、接続先名の表示(CONP/CONR)を使用します。これは、コールごとに着信側の名前を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified Communications Manager が接続側の名前を発信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 接続先名の表示を変更しない場合は、[デフォルト(Default)] を選択します。接続側の名前を表示する場合は、[許可(Allowed)] を選択します。Cisco Unified Communications Manager が接続側の名前を表示しないようにする場合は、[非許可(Restricted)] を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』のの項にある 表 16-11 を参照してください。 |
SIP ルート パターンの検索
ネットワーク内にはいくつかの SIP ルート パターンが存在する場合があります。Cisco Unified Communications Manager では、条件を指定して、特定の SIP ルート パターンを見つけることができます。SIP ルート パターンを見つける手順は、次のとおりです。
(注) ブラウザ セッションでの作業中は、検索/リストの検索設定がクライアント マシンの cookie に保存されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合や、ブラウザを閉じてから再び新しくブラウザ ウィンドウを開いた場合でも、検索に変更を加えない限り、Cisco Unified Communications Manager の検索設定は保持されます。
手順
ステップ 1
[コールルーティング(Call Routing)] > [SIPルートパターン(SIP Route Pattern)]
の順に選択します。
[SIPルートパターンの検索と一覧表示(Find and List SIP Route Patterns)] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 データベース内のすべてのレコードを検索するには、ダイアログボックスが空であることを確認し、ステップ 3 に進んでください。
レコードをフィルタリングまたは検索する手順は、次のとおりです。
• 最初のドロップダウン リスト ボックスから、検索パラメータを選択します。
• 2 番目のドロップダウン リスト ボックスから、検索パターンを選択します。
• 必要に応じて、適切な検索テキストを指定します。
(注) 検索条件を追加するには、[+] ボタンをクリックします。条件を追加すると、指定したすべての条件に一致するレコードが検索されます。条件を削除するには、[-] ボタンをクリックして最後に追加した条件を削除するか、[フィルタのクリア(Clear Filter)] ボタンをクリックして、追加したすべての検索条件を削除してください。
ステップ 3 [検索(Find)] をクリックします。
すべてのレコード、または一致したレコードが表示されます。[ページあたりの行数(Rows per Page)] ドロップダウン リスト ボックスから別の値を選択して、各ページに表示する項目の数を変更できます。
(注) 該当するレコードの横にあるチェックボックスをオンにして [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックすると、複数のレコードをデータベースから削除できます。[すべてを選択(Select All)] をクリックして [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックすると、この選択対象として設定可能なすべてのレコードを削除できます。
ステップ 4 レコードのリストで、表示するレコードのリンクをクリックします。
(注) リストのヘッダーに上矢印または下矢印がある場合、その矢印をクリックして、ソート順序を逆にします。
選択した項目がウィンドウに表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
SIP ルート パターンの設定
SIP ルート パターンを追加、更新、またはコピーする手順は、次のとおりです。
始める前に
SIP ルート パターンを設定するには、その前に SIP トランクを設定しておく必要があります。「トランクの設定」を参照してください。
手順
ステップ 1
次の作業のいずれかを実行します。
• SIP ルート パターンを追加するには、[コールルーティング(Call Routing)] > [SIPルートパターン(SIP Route Pattern)] の順に選択し、[新規追加(Add New)] をクリックします。
• SIP ルート パターンを更新するには、「SIP ルート パターンの検索」の手順を使用してパターンを検索します。
• SIP ルート パターンをコピーするには、「SIP ルート パターンの検索」の手順を使用して、コピーするパターンを検索します。コピーするパターンに対応する [コピー(Copy)] アイコンをクリックします。
[SIPルートパターンの設定(SIP Route Pattern Configuration)] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 適切な設定値を入力します( 表 45-1 を参照)。
ステップ 3 ウィンドウ左上のツールバーに表示されている [保存(Save)] アイコンをクリックして(または、ウィンドウの一番下に表示されている [保存(Save)] ボタンをクリックして)、データを保存し、サーバをデータベースに追加します。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
SIP ルート パターンの削除
Cisco Unified Communications Manager データベースから SIP ルート パターンを削除する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 「SIP ルート パターンの検索」の手順を使用して、SIP ルート パターンを検索します。
ステップ 2 一致するレコードのリストから、削除する SIP ルート パターンを選択します。
ステップ 3 ウィンドウ左上のツールバーに表示されている [選択項目の削除(Delete Selected Item)] アイコンをクリックして(または、ウィンドウの一番下に表示されている [選択項目の削除(Delete Selected)] ボタンをクリックして)、SIP ルート パターンを削除します。
SIP ルート パターンが使用中でない場合、Cisco Unified Communications Manager がパターンを削除します。使用中の場合は、メッセージが表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。