SIP 正規化スクリプトの設定値
Cisco Unified Communications Manager の管理ページでは、[デバイス(Device)] > [デバイスの設定(Device Settings)] > [SIP正規化スクリプト(SIP Normalization Script)] メニュー パスを使用して、SIP 正規化スクリプトを設定します。
SIP トランクは、PBX、ゲートウェイ、サービス プロバイダーなど、さまざまなエンドポイントに接続できます。各エンドポイントの SIP トランクの実装は若干異なるため、固有の相互運用性の問題が発生します。トランクごとにメッセージを正規化するために、Cisco Unified Communications Manager ではシステムにスクリプトを追加または更新し、1 つまたは複数の SIP トランクに関連付けることができます。
作成する正規化スクリプトによって、既知または不明な SIP ヘッダーまたはコンテンツ本体の内容を保持、削除、または変更できます。Cisco Unified Communications Manager で正規化スクリプトを設定した後、「トランクの設定値」の説明に従い、[トランクの設定(Trunk Configuration)] ウィンドウの [正規化スクリプト(Normalization Script)] フィールドを設定して、スクリプトを SIP トランクに関連付けます。
GUI の使用方法
Cisco Unified Communications Manager の管理の Graphical User Interface(GUI; グラフィカル ユーザ インターフェイス)を使用してレコードを検索、削除、設定、またはコピーする方法については、「Cisco Unified Communications Manager の管理アプリケーションでの操作」およびそのサブセクションを参照してください。GUI の使用方法とボタンおよびアイコンの機能の詳細が説明されています。
設定値表
表 81-1 では、SIP 正規化スクリプトの設定値について説明します。関連する手順の詳細については、「関連項目」を参照してください。
表 81-1 SIP 正規化スクリプトの設定値
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[名前(Name)] |
SIP 正規化スクリプトの固有の識別子を入力します。この名前には、最大 50 文字の英数字を指定することができ、スペース、ピリオド(.)、ハイフン(-)、およびアンダースコア(_)を任意に組み合わせて使用することが可能です。 |
[説明(Description)] |
SIP 正規化スクリプトの内容を表す名前を入力します。 |
[内容(Content)] |
このフィールドには、インポートされる SIP 正規化スクリプトの内容が表示されます。このテキストボックスでスクリプトを編集できます。 |
[スクリプト実行エラーの復旧処理(Script Execution Error Recovery Action)] |
スクリプト メッセージ ハンドラの実行中に実行エラーが検出された場合に実行する処理を選択します。 実行エラーは、スクリプトが Cisco SIP メッセージ API の 1 つを起動したが、間違った数の引数を渡した場合や、スクリプトが nil 文字列を文字列ライブラリ API に渡した場合など、さまざまな問題によって発生する可能性があります。 実行エラーが検出されると、メッセージ ハンドラは障害ポイントで自動的に終了され、メッセージはメッセージ ハンドラ実行前の元の内容に復元され(つまり、メッセージのロールバックが実行され)、システムはメッセージ ハンドラが実行されなかったように続行されます。 自動エラー メッセージ処理の後、ドロップダウン リスト ボックスで選択した次の処理が実行されます。 • [メッセージのロールバックのみ(Message Rollback Only)]:(デフォルト)後続のメッセージに対してスクリプトの実行が続行されます。 • [スクリプトの無効化(Disable Script)]:スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって終了され、後続のメッセージに対して実行されません。Lua 状態は終了のままであり、すべてのメモリが再要求されます。トランクを手動でリセットして、スクリプトを再度有効にする必要があります。 • [スクリプトのリセット(Reset Script)]:スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって終了され、即座にリロードされます。スクリプトが終了されると、Lua 状態は終了され、すべてのメモリが再要求されます。スクリプトによって維持されるすべての状態は失われます。スクリプトのリロード後、スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって後続のメッセージに対して自動的に使用されます。 • [トランクのリセット(Reset Trunk)]:トランクは即座にリセットされ、これにより既存のコールが影響を受けます。トランクのリセット中に、スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって終了されます。トランクの再起動後、スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって自動的に再度開かれます。 |
[システムリソースエラーの復旧処理(System Resource Error Recovery Action)] |
[メモリしきい値(Memory Threshold)] および [Lua命令しきい値(Lua Instruction Threshold)] の値を超えたために実行中にスクリプトが中止されたときに、Cisco Unified Communications Manager で実行する処理を選択します。 リソース エラーは、スクリプトによるメッセージ ハンドラのロード、初期化、または実行中に発生する可能性があります。ロードまたは初期化が失敗すると、スクリプトは即座に無効になります。 設定した [システムリソースエラーの復旧処理(System Resource Error Recovery Action)] は、ロード エラーまたは初期化エラーには適用されません。この処理は実行エラーだけに適用されます。実行エラーはメッセージ ハンドラの実行中だけに発生します。 スクリプトによるメッセージ ハンドラの実行中にリソース エラーが発生すると、メッセージ ハンドラは障害ポイントで自動的に終了され、メッセージはメッセージ ハンドラ実行前の元の内容に復元され(つまり、メッセージのロールバックが実行され)、システムはメッセージ ハンドラが実行されなかったように続行されます。 自動エラー メッセージ処理の後、ドロップダウン リスト ボックスで選択した次の処理が実行されます。 • [SIPスクリプトの無効化(SIP Disable Script)]:(デフォルト)スクリプトは終了され、後続のメッセージに対して実行されません。Lua 状態は終了のままであり、すべてのメモリが再要求されます。トランクを手動でリセットして、スクリプトを再度有効にする必要があります。 • [SIPスクリプトのリセット(SIP Reset Script)]:スクリプトは終了され、即座にリロードされます。スクリプトが終了されると、Lua 状態は終了され、すべてのメモリが再要求されます。スクリプトによって維持されるすべての状態は失われます。スクリプトのリロード後、スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって後続のメッセージに対して自動的に使用されます。 • [SIPスクリプトトランクのリセット(SIP Script Reset Trunk)]:トランクは即座にリセットされ、これにより既存のコールが影響を受けます。トランクのリセット中に、スクリプトは終了されます。トランクの再起動後、スクリプトは自動的に再度開かれます。 |
[メモリしきい値(Memory Threshold)] |
メモリしきい値を KB 単位で入力します。このフィールドには整数を入力する必要があります。 メモリ使用率がこの値の 80 % を超えると、SIPNormalizationScriptResourceWarning リソース警告アラームが生成されます。メモリ使用率がこの値の 100 % を超えるまで、スクリプトの実行は続行されます。 スクリプトのロードまたは初期化中にメモリ使用率が 100 % を超えた場合、スクリプト エラー アラームが生成され、スクリプトは終了および無効化されます。 スクリプトの実行中にメモリ使用率が 100 % を超えた場合、スクリプト エラー アラームが生成され、[システムリソースエラーの復旧処理(System Resource Error Recovery Action)] フィールドで指定した処理が Cisco Unified Communications Manager によって実行されます。 たとえば、このフィールドに 50 KB と入力した場合、スクリプトが 40 KB を超えると警告アラームが生成されます。メモリ使用が 50 KB を超えるまで、スクリプトの実行は続行されます。 デフォルト値は 50 KB です。 |
[Lua命令しきい値(Lua Instruction Threshold)] |
このフィールドでは、特定のメッセージ ハンドラで起動できる Lua 命令の最大数を指定します。スクリプトがこの値の 50 % を超えると、リソース警告アラームが生成されます。スクリプトがこの値の 100 % を超えるまで、スクリプトの実行は続行されます。 スクリプトのロードまたは初期化中にスクリプトが [Lua命令しきい値(Lua Instruction Threshold)] の値の 100 % を超えた場合、SIPNormalizationScriptResourceWarning リソース警告アラームが生成され、スクリプトは Cisco Unified Communications Manager によって終了および無効化されます。 スクリプトの実行中にスクリプトが [Lua命令しきい値(Lua Instruction Threshold)] の値の 100 % を超えた場合、SIPNormalizationScriptResourceWarning アラームが生成され、[システムリソースエラーの復旧処理(System Resource Error Recovery Action)] フィールドで指定した処理が Cisco Unified Communications Manager によって実行されます。 たとえば、このフィールドに 1000 と入力した場合、スクリプトが 500 命令を超えると警告アラームが生成されます。1000 命令を超えるまで、スクリプトの実行は続行されます。 デフォルト値は、メッセージ ハンドラの起動ごとに 1000 命令です。 |
[リセット(Reset)] |
このスクリプトが関連付けられている内部トランク デバイスをシャットダウンしてから再起動するには、このボタンをクリックします。 |
[ファイルのインポート(Import File)] |
SIP 正規化スクリプトをインポートするには、このボタンをクリックします。 開かれる [ファイルのインポート(Import File)] ポップアップ ウィンドウで、[ファイルのインポート(Import File)] フィールドの右側にある [参照(Browse)] ボタンをクリックして、ファイルを検索します。[ファイルのインポート(Import File)] ポップアップ ウィンドウを使用して、アップロードするファイルに移動します。ファイルを検索したら、目的のファイル名をクリックし、[開く(Open)] をクリックします。選択したスクリプト ファイルへのパスが、[ファイルのインポート(Import File)] ポップアップ ウィンドウの [ファイルのインポート(Import File)] フィールドに表示されます。指定したスクリプト ファイルをアップロードするには、[ファイルのインポート(Import File)] をクリックします。何も実行しないで [ファイルのインポート(Import File)] ポップアップ ウィンドウを閉じるには、[閉じる(Close)] をクリックします。 スクリプト ファイルのアップロード後、[ファイルのインポート(Import File)] ウィンドウの [ステータス(Status)] 領域にアップロードの結果が表示されます。スクリプト ファイルの内容が [内容(Content)] フィールドに表示されます。 |
追加情報
「関連項目」を参照してください。
SIP 正規化スクリプトのインポート
SIP 正規化スクリプトを Cisco Unified Communications Manager にインポートする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1
[デバイス(Device)] >
[デバイスの設定(Device Settings)] > [SIP正規化スクリプト(SIP Normalization Script)]
の順に選択します。
[SIP正規化スクリプトの検索と一覧表示(Find and List SIP Normalization Scripts)] ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 次のいずれかの作業を行います。
• 新しいスクリプト インスタンスを追加する場合は、[新規追加(Add New)] ボタンをクリックします。[SIP正規化スクリプト設定(SIP Normalization Script Configuration)] ウィンドウが表示されます。
• 既存のスクリプト インスタンスを更新する場合は、該当するスクリプト インスタンスを検索し、更新するスクリプトの名前をクリックします。
ステップ 3 SIP 正規化スクリプトをインポートするには、[ファイルのインポート(Import File)] ボタンをクリックします。
[ファイルのインポート(Import File)] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 4 [参照(Browse)] ボタンをクリックしてインポートするファイルを検索し、[開く(Open)] ボタンをクリックします。
ステップ 5 [ファイルのインポート(Import File)] ボタンをクリックします。
スクリプト ファイルの内容が [内容(Content)] フィールドに表示されます。
ステップ 6 「SIP 正規化スクリプトの設定値」の説明に従って、必要なフィールドをウィンドウで変更します。
ステップ 7 [保存(Save)] をクリックし、[リセット(Reset)] をクリックします。
追加情報
「関連項目」を参照してください。