オンデマンド オンライン診断の設定
CLI からオンデマンド オンライン診断テストを実行できます。障害が検出された場合にテストを停止または継続するように、あるいは障害カウントを使用して特定の障害数に達した場合にテストを停止するように、実行アクションを設定できます。反復設定を使用して、複数回テストを実行するように設定できます。
メモリ テストの前にパケット スイッチング テストを実行してください。メモリ テストは、スーパーバイザ エンジンで実行する前に、他のモジュール上で実行してください。
(注) 次に示すすべてのステップを完了するまで、diagnostic start all コマンドは使用しないでください。
一部のオンデマンド オンライン診断テストは、他のテストの結果に影響を及ぼすことがあります。したがって、各テストは次の順序で実行する必要があります。
1. ノンディスラプティブ テストを実行します。
2. 関連する機能分野に含まれるすべてのテストを実行します。
3. TestTrafficStress テストを実行します。
4. TestEobcStressPing テストを実行します。
5. 完全メモリ テストを実行します。
オンデマンド オンライン診断テストを実行するには、次の作業を行います。
ステップ 1 ノンディスラプティブ テストを実行します。
使用可能なテストとその属性を表示し、ノンディスラプティブ カテゴリに属するコマンドを判別するには、show diagnostic content コマンドを入力します。
ステップ 2 関連する機能分野に含まれるすべてのテストを実行します。
パケット スイッチング テストは、それぞれ特定の機能分野に分類されます。特定の機能分野で問題の発生が疑われる場合は、この機能分野に含まれるすべてのテストを実行します。個々のモジュールに、すべての機能分野が存在するわけではありません。テストに必要な機能エリアを明確に特定できない場合、または使用可能なすべてのテストを実行するには、complete キーワードを入力します。
ステップ 3 TestTrafficStress テストを実行します。
これは、スーパーバイザ エンジンだけで使用可能なディスラプティブ パケット スイッチング テストです。このテストでは、ストレス テストとして、一組のポート間でパケットをラインレートでスイッチングします。このテストの実行中、すべてのポートはシャットダウンされ、リンク フラップが生じることもあります。テストが完了するまで、リンク フラップは回復しません。このテストの完了には数分かかります。
このテストを実行する前に、no diagnostic monitor module module test all コマンドを使用して、テスト対象のモジュールに対するすべてのヘルス モニタリング テストをディセーブルにしてください。
ステップ 4 TestEobcStressPing テストを実行します。
これは中断を伴うテストであり、モジュールの Ethernet over Backplane Channel(EOBC)接続をテストします。このテストの完了には数分かかります。このテストの実行後は、上記の各ステップに示したすべてのパケット スイッチング テストが実行できなくなります。ただし、このテストの実行後も、これ以降に説明する各テストは実行できます。
このテストを実行する前に、no diagnostic monitor module module test all コマンドを使用して、テスト対象のモジュールに対するすべてのヘルス モニタリング テストをディセーブルにしてください。このテスト中は EOBC 接続が中断されるため、ヘルス モニタリング テストが失敗し、回復アクションが実行されます。
ステップ 5 完全メモリ テストを実行します。
すべてのモジュールでは、完全メモリ テストを使用できます。完全メモリ テストの実行後は、スーパーバイザ エンジンは使用不可状態となり、再起動が必要になるため、最初に他のすべてのモジュールでこのテストを実行するようにしてください。モジュールに大容量メモリが搭載されている場合は、完全メモリ テストが完了するまでに数時間かかることもあります。
完全メモリ テストを実行する前に、このテストを実行するモジュール上ですべてのヘルス モニタリング テストをディセーブルにしてください。ヘルス モニタリングがイネーブルにされていると、テストが失敗し、スイッチは回復アクションを実行するためです。ヘルス モニタリング診断テストをディセーブルにするには、no diagnostic monitor module module test all コマンドを使用します。
完全メモリ テストは、次の順序で実行します(特定のモジュールで使用できないテストはすべて省略できます)。
1. TestFibTcamSSRAM
2. TestAclQosTcam
3. TestNetFlowTcam
4. TestAsicMemory
5. TestAsicMemory
完全メモリ テストの実行後は、スーパーバイザ エンジンを再起動して、動作可能な状態に戻す必要があります。完全メモリ テストの実行後は、スーパーバイザ エンジンまたは他のモジュール上でその他のテストを実行できなくなります。設定値はテスト中に変更されているため、再起動時に設定を保存しないでください。モジュールを動作可能な状態に戻すには、電源をオフ/オンする必要があります。モジュールがオンライン状態に戻ったあとで、diagnostic monitor module module test all コマンドを使用して、ヘルス モニタリング テストを再度イネーブルにします。
ブートアップ診断レベルを設定するには、次の作業を行います。
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Router# diagnostic ondemand {iteration iteration_count } | { action-on-error {continue | stop }[ error_count ]} |
実行するオンデマンド診断テスト、実行回数(反復)、エラーを検出したときに実行する処置を設定します。 |
次に、オンデマンド テスト反復カウントを設定する例を示します。
Router# diagnostic ondemand iteration 3
次に、エラーを検出したときに実行する処置を設定する例を示します。
Router# diagnostic ondemand action-on-error continue 2
Router#