Supervisor Engine 720 におけるブートフラッシュまたはブートディスクの使用
Release 12.2SR では、Supervisor Engine 720 64 MB ブートフラッシュ デバイス( sup-bootflash: )がサポートされます。
Release 12.2(18)SXE5 とリビルド、および Release 12.2(18)SXF で使用可能な WS-CF-UPG= の使用方法については、次の資料を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat6000/cfgnotes/78_17277.htm
(注) Release 12.2SRB およびそれ以降を実行するには、すべての Sup720 モジュールでは、最小で 128 MB ブートフラッシュが必要です。512 MB のブートフラッシュが搭載された CompactFlash(CF)アダプタは、Release 12.2(18)SXF およびそれ以降のリリースの Sup720 モジュールで使用できます。注文の場合は、Cisco Part Number CF-ADAPTER= を使用してください。
Supervisor Engine 720 でのスロットの使用
Supervisor Engine 720 には Type II のコンパクト フラッシュ スロットが 2 つあります。CompactFlash Type II スロットでは、シスコが販売する CompactFlash Type II Flash PC カードがサポートされます。アクティブな Supervisor Engine 720 のスロットのキーワードは、 disk0: および disk1: です。冗長 Supervisor Engine 720 のスロットに対応するキーワードは、 slavedisk0: および slavedisk1: です。
Supervisor Engine 720 ポートの設定
Supervisor Engine 720 のポート 1 には、Small Form-Factor Pluggable(SFP)コネクタが 1 つ装備されています(ほかに特別な設定オプションはありません)。
Supervisor Engine 720 ポート 2 には、RJ-45 コネクタおよび SFP コネクタ(デフォルト)が装備されています。RJ-45 コネクタを使用するには、設定を変更する必要があります。
Supervisor Engine 720 のポート 2 が RJ-45 コネクタまたは SFP コネクタのいずれかを使用するように設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface gigabitethernet slot/ 2 |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# media-type { rj45 | sfp } |
使用するコネクタを選択します。 |
Router(config-if)# no media-type |
デフォルト設定(SFP)に戻します。 |
次に、RJ-45 コネクタを使用するように、スロット 5 に搭載された Supervisor Engine 720 のポート 2 を設定する例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 5/2
Router(config-if)# media-type rj45
スイッチ ファブリック機能の設定とモニタリング
ここでは、スイッチング モードの設定手順、および Supervisor Engine 720 に組み込まれたスイッチ ファブリック機能のモニタ手順について説明します。
• 「スイッチ ファブリック機能の機能概要」
• 「スイッチ ファブリック機能の設定」
• 「スイッチ ファブリック機能のモニタ」
スイッチ ファブリック機能の概要
スイッチ ファブリック機能は Supervisor Engine 720 に内蔵された機能です。ファブリック対応モジュール間の専用接続を作成し、これらのモジュール間で連続的なフレーム伝送を行います。スイッチ ファブリック機能によって提供されるファブリック対応モジュール間の直接接続のほかに、ファブリック対応モジュールは、32 Gbps 転送バスへの直接接続も行います。
レイヤ 3 スイッチド トラフィックの転送の決定
PFC3 または Distributed Feature Card 3(DFC3)は、次のようにレイヤ 3 スイッチド トラフィックの転送について決定します。
• PFC3 は、DFC3 を搭載していないモジュールを介してルータに着信する各パケットの転送先をすべて決定します。
• DFC3 は、次の場合に、DFC3 対応モジュールを介してルータに着信する各パケットの転送先をすべて決定します。
– 出力ポートが入力ポートと同じモジュールにある場合、DFC3 はパケットをローカルに転送します(パケットがモジュールの外部に送信されません)。
– 出力ポートが別のファブリック対応モジュール上にある場合、DFC3 はパケットを出力モジュールに送信し、出力ポートから送信します。
– 出力ポートが別のファブリック非対応モジュール上にある場合、DFC3 はパケットを Supervisor Engine720 に送信します。Supervisor Engine 720 のファブリック インターフェイスが 32 Gbps スイッチング バスにパケットを転送し、パケットは出力モジュールで受信されたあと、出力ポートから送信されます。
スイッチング モード
Supervisor Engine 720 が搭載されている場合、モジュール間のトラフィック転送は、次のいずれかのモードで行われます。
• compact モード:ルータにファブリック対応モジュールだけが搭載されている場合は、すべてのトラフィックに対してこのモードが使用されます。このモードでは、スイッチ ファブリック チャネルを通じて DBus ヘッダーのコンパクト版が転送され、最良のパフォーマンスが得られます。
• truncated モード:ルータにファブリック対応モジュールとファブリック非対応モジュールが両方とも搭載されている場合は、ファブリック対応モジュール間のトラフィックに対して、このモードが使用されます。このモードでは、ルータはスイッチ ファブリック チャネルを通じて、切り捨てた形のトラフィック(フレームの最初の 64 バイト)を送信します。
• bus モード:ルータは、ファブリック非対応モジュール間のトラフィックや、ファブリック非対応モジュールとファブリック対応モジュール間のトラフィックに対して、このモードを使用します。このモードでは、すべてのトラフィックがローカル バスとスーパーバイザ エンジン バス間で送受信されます。
表 3-1 に、搭載されているファブリック対応モジュールおよび非対応モジュール別に、使用されるスイッチング モードを示します。
表 3-1 スイッチ ファブリック機能のスイッチング モード
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ファブリック対応モジュール間(ファブリック非対応モジュールが搭載されていない場合) |
Compact |
ファブリック対応モジュール間(ファブリック非対応モジュールも搭載されている場合) |
truncated |
ファブリック対応モジュールとファブリック非対応モジュール間 |
bus |
ファブリック非対応モジュール間 |
bus |
スイッチ ファブリック機能の設定
スイッチング モードを設定するには、次の作業を行います。
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Router(config)# [ no ] fabric switching-mode allow { bus-mode | { truncated [{ threshold [ number ]}]} |
スイッチング モードを設定します。 |
スイッチング モードを設定するときには、次の情報に注意してください。
• ファブリック非対応モジュールの使用、またはファブリック対応モジュールで bus モードの使用を可能にするには、 fabric switching-mode allow bus-mode コマンドを入力します。
• ファブリック非対応モジュールの使用、またはファブリック対応モジュールで bus モードの使用を防止するには、 no fabric switching-mode allow bus-mode コマンドを入力します。
注意
no fabric switching-mode allow bus-mode コマンドを入力すると、ルータに搭載されたファブリック非対応モジュールへの電力供給が停止します。
• ファブリック対応モジュールで truncated モードの使用を可能にするには、 fabric switching-mode allow truncated コマンドを入力します。
• ファブリック対応モジュールで truncated モードの使用を禁止するには、 no fabric switching-mode allow truncated コマンドを入力します。
• bus モードの代わりに truncated モードを使用する場合に、事前にインストールしなければならないファブリック対応モジュールの数を設定するには、 fabric switching-mode allow truncated threshold number コマンドを入力します。
• デフォルトの truncated モードのしきい値に戻すには、 no fabric switching-mode allow truncated threshold コマンドを入力します。
スイッチ ファブリック冗長ステータスの表示
スイッチ ファブリックの冗長ステータスを表示するには、次の作業を行います。
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Router# show fabric active |
スイッチ ファブリックの冗長ステータスを表示します。 |
Router# show fabric active
Active fabric card in slot 5
No backup fabric card in the system
ファブリック チャネルのスイッチング モードの表示
特定のモジュールまたは全モジュールについて、ファブリック チャネルのスイッチング モードを表示するには、次の作業を行います。
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Router# show fabric switching-mode [ module { slot_number | all ] |
特定のモジュールまたは全モジュールについて、ファブリック チャネルのスイッチング モードを表示します。 |
次に、全モジュールについて、ファブリック チャネルのスイッチング モードを表示する例を示します。
Router# show fabric switching-mode all
%Truncated mode is allowed
%System is allowed to operate in legacy mode
Module Slot Switching Mode Bus Mode
ファブリック ステータスの表示
特定のスイッチング モジュールまたは全スイッチング モジュールのファブリック ステータスを表示するには、次の作業を行います。
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Router# show fabric status [ slot_number | all ] |
ファブリック ステータスを表示します。 |
次に、全モジュールのファブリック ステータスを表示する例を示します。
Router# show fabric status
slot channel speed module fabric
ファブリック使用率の表示
特定のモジュールまたは全モジュールのファブリック使用率を表示するには、次の作業を行います。
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Router# show fabric utilization [ slot_number | all ] |
ファブリック使用率を表示します。 |
次に、全モジュールのファブリック使用率を表示する例を示します。
Router# show fabric utilization all
Lo% Percentage of Low-priority traffic.
Hi% Percentage of High-priority traffic.
slot channel speed Ingress Lo% Egress Lo% Ingress Hi% Egress Hi%
ファブリック エラーの表示
特定のモジュールまたは全モジュールのファブリック エラーを表示するには、次の作業を行います。
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Router# show fabric errors [ slot_number | all ] |
ファブリック エラーを表示します。 |
次に、全モジュールのファブリック エラーを表示する例を示します。
Router# show fabric errors
slot channel crc hbeat sync DDR sync
slot channel sync buffer timeout