interface コマンドの使用
(注) ここに記載されているコマンドは、物理ポートと論理インターフェイスの両方を設定するために使用します。
次の手順は、すべてのインターフェイス設定作業に当てはまります。グローバル コンフィギュレーション モードからインターフェイスの設定作業を開始します。 interface コマンドを使用するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 特権 EXEC プロンプトで configure terminal コマンドを入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
ステップ 2 interface コマンドを入力します。インターフェイス タイプ、スロット番号、ポート番号を指定し、設定するインターフェイスを特定します。たとえばスロット 5 に搭載されているファスト イーサネット カードのポート 5(ファスト イーサネット ポート 5/5)にインターフェイスを設定するには、次のように入力します。
Router(config)# interface fastethernet 5/5
(注) インターフェイス タイプとインターフェイス番号の間には、スペースは不要です。たとえば、上記の例では、fastethernet 5/5 または fastethernet5/5 のどちらを入力してもかまいません。
ステップ 3 interface コマンドに続いて適切なインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力し、インターフェイスを設定します。このインターフェイス コンフィギュレーション コマンドでは、インターフェイスで実行するプロトコルおよびアプリケーションを定義します。 interface コマンドを再度入力するか、Ctrl キーを押した状態で Z キーを押してインターフェイス コンフィギュレーション モードを終了するまで、これらのコマンドは収集されて interface コマンドに適用されます。
(注) show interfaces EXEC コマンドを使用すると、ルータのインターフェイスの一覧を表示できます。
show hardware EXEC コマンドを使用すると、システム ソフトウェアおよびハードウェアの一覧を表示できます。
ステップ 4 インターフェイスを設定したあとで、「インターフェイスのモニタおよびメンテナンス」に記載されている show EXEC コマンドを使用して、インターフェイスのステータスを確認できます。
インターフェイス範囲の設定
インターフェイス範囲コンフィギュレーション モードを使用して、同じコンフィギュレーション パラメータを持つ複数のインターフェイスを設定できます。インターフェイス範囲コンフィギュレーション モードを開始すると、このモードを終了するまで、入力したすべてのコマンド パラメータが、その範囲内の全インターフェイスに適用されます。
同じ設定を持つインターフェイスの範囲を設定するには、次の作業を行います。
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Router(config)# [ no ] interface range {{ vlan vlan_ID - vlan_ID [ , vlan vlan_ID - vlan_ID ]} | { type slot/port - port [ , type 1 slot/port - port ]} | { macro_name [ , macro_name ]}} |
設定するインターフェイスの範囲を選択します。 |
インターフェイスの範囲を設定するときは、以下に注意してください。
• マクロの詳細については、「インターフェイス範囲マクロの定義および使用」を参照してください。
• カンマで区切って、範囲を 5 つまで入力できます。
• カンマの前後にスペースを入力する必要はありません。
• interface range コマンドを使用する場合、インターフェイス番号とダッシュの間にスペースを入れる必要はありません。
• no interface range コマンドでは VLAN インターフェイスがサポートされます。
(注) リンク ステート メッセージ(LINK-3-UPDOWN および LINEPROTO-5-UPDOWN)は、デフォルトではディセーブルに設定されています。このメッセージをイネーブルにするには、対象となる各インターフェイスに対して logging event link status コマンドを使用します。
次に、ファスト イーサネット ポート 5/1 ~ 5/5 を再びイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface range fastethernet 5/1 - 5
Router(config-if)# no shutdown
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/1, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/2, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/3, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/4, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/5, changed state to up
*Oct 6 08:24:36: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:24:36: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:24:36: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
次に、カンマを使用して、タイプの異なるインターフェイス ストリングを追加して範囲を指定し、ファスト イーサネット ポート 5/1 ~ 5/5 と、ギガビット イーサネット ポート 1/1 および 1/2 を再びイネーブルにする例を示します。
Router(config-if)# interface range fastethernet 5/1 - 5, gigabitethernet 1/1 - 2
Router(config-if)# no shutdown
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/1, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/2, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/3, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/4, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/5, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/1, changed state to
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/2, changed state to
*Oct 6 08:29:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:29:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:29:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
インターフェイス範囲コンフィギュレーション モードで、複数のコンフィギュレーション コマンドを入力する場合、各コマンドは入力するたびに実行されます(インターフェイス範囲コンフィギュレーション モードの終了後にまとめて実行されるわけではありません)。
コマンドの実行中にインターフェイス範囲コンフィギュレーション モードを終了すると、一部のコマンドが範囲内の全インターフェイスに実行されない場合があります。コマンド プロンプトが再表示されるのを待ってから、インターフェイス範囲コンフィギュレーション モードを終了してください。
オプションのインターフェイス機能の設定
ここではオプションのインターフェイス機能について説明します。
• 「イーサネット インターフェイス速度およびデュプレックス モードの設定」
• 「ジャンボ フレーム サポートの設定」
• 「IEEE 802.3X フロー制御の設定」
• 「ポート デバウンス タイマーの設定」
• 「インターフェイスに関する記述の追加」
速度およびデュプレックス モード設定上のガイドライン
通常、イーサネット ポート速度およびデュプレックス モード パラメータは auto に設定し、Cisco 7600 シリーズ ルータが、ポート間で速度およびデュプレックス モードをネゴシエーションできるようにします。ポート速度およびデュプレックス モードを手動で設定する場合には、次の点について考慮してください。
• イーサネット ポート速度を auto に設定すると、ルータは自動的にデュプレックス モードを auto に設定します。
• no speed コマンドを入力すると、ルータは自動的に、速度およびデュプレックスの両方を auto に設定します。
• イーサネット ポート速度を auto 以外の値(10 Mbps、100 Mbps、1000 Mbps など)に設定する場合は、それに合わせて接続先ポートを設定してください。接続先ポートが速度をネゴシエーションするように設定しないでください。
• イーサネット ポート速度を 10 Mbps または 100 Mbps のいずれかに手動で設定すると、ポートにデュプレックス モードを設定するように求めるルータプロンプトが表示されます。
(注) Cisco 7600 シリーズ ルータは、接続先ポートが auto 以外の値に設定されている場合、イーサネット ポート速度およびデュプレックス モードを自動的にネゴシエーションできません。
注意 イーサネット ポート速度およびデュプレックス モードの設定を変更すると、再設定時にインターフェイスがシャットダウンされてから再びイネーブルになる場合があります。
イーサネット インターフェイス速度の設定
(注) 10/100 Mbps または 10/100/1000 Mbps イーサネット ポート上でイーサネット ポート速度を auto に設定すると、速度およびデュプレックスが両方とも自動ネゴシエーションされます。
10/100 Mbps または 10/100/1000 Mbps イーサネット ポートのポート速度を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface fastethernet slot/port |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# speed { 10 | 100 | 1000 | { auto [ 10 100 [ 1000 ]]}} |
イーサネット インターフェイス速度を設定します。 |
Router(config-if)# no speed |
デフォルト設定に戻します(speed auto)。 |
10/100/1000 Mbps イーサネット ポートのポート速度を設定する場合は、以下に注意してください。
• ネゴシエーション速度を 10 Mbps または 100 Mbps に制限するには、 auto 10 100 キーワードを入力します。
• auto 10 100 1000 キーワードには、 auto キーワードと同じ効果があります。
次に、ファスト イーサネット ポート 5/4 の速度を 100 Mbps に設定する例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/4
Router(config-if)# speed 100
インターフェイスのデュプレックス モードの設定
(注) • 10 ギガビット イーサネットおよびギガビット イーサネットは全二重通信専用です。ギガビット イーサネット用に設定された 10 ギガビット イーサネット ポート、ギガビット イーサネット ポート、または 10/100/1000 Mbps ポート上では、デュプレックス モードを変更できません。
• 10/100 Mbps または 10/100/1000 Mbps イーサネット ポート上でポート速度を auto に設定すると、速度およびデュプレックスが両方とも自動ネゴシエーションされます。自動ネゴシエーション ポートのデュプレックス モードは変更できません。
イーサネット ポートまたはファスト イーサネット ポートのデュプレックス モードを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface fastethernet slot/port |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# duplex [ auto | full | half ] |
イーサネット ポートのデュプレックス モードを設定します。 |
Router(config-if)# no duplex |
デフォルト設定に戻します(duplex auto)。 |
次に、ファスト イーサネット ポート 5/4 のデュプレックス モードを full に設定する例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/4
Router(config-if)# duplex full
ギガビット イーサネット ポート上のリンク ネゴシエーションの設定
(注) リンク ネゴシエーションでは、ポート速度のネゴシエーションは行われません。
ギガビット イーサネット ポートでは、リンク ネゴシエーションによってフロー制御パラメータ、リモート障害情報、およびデュプレックス情報が交換されます。リンク ネゴシエーションはデフォルトでイネーブルです。
リンクの両端のポートは同じ設定にする必要があります。リンクの両端で設定が矛盾している場合(一方のポートでリンク ネゴシエーションがイネーブルで、他方のポートではディセーブルの場合)、リンクはアクティブになりません。
表 8-1 に、設定可能な 4 種類のリンク ネゴシエーションと各設定のリンク ステータスを示します。
表 8-1 リンク ネゴシエーションの設定および可能なリンク ステータス
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Off |
Off |
アップ |
アップ |
On |
On |
アップ |
アップ |
Off |
On |
アップ |
ダウン |
On |
Off |
ダウン |
アップ |
特定のポート上でリンク ネゴシエーションを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface gigabitethernet slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# speed nonegotiate |
リンク ネゴシエーションをディセーブルにします。 |
Router(config-if)# no speed nonegotiate |
デフォルトの設定(リンク ネゴシエーションがイネーブル)に戻します。 |
次に、ギガビット イーサネット ポート 5/4 上でリンク ネゴシエーションをイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 5/4
Router(config-if)# no speed nonegotiate
速度およびデュプレックス モードの設定の表示
ポート速度およびデュプレックス モードの設定を表示するには、次の作業を行います。
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Router# show interfaces type slot/port |
速度およびデュプレックス モードの設定を表示します。 |
次に、ファスト イーサネット ポート 5/4 の速度およびデュプレックス モードを表示する例を示します。
Router# show interfaces fastethernet 5/4
FastEthernet5/4 is up, line protocol is up
Hardware is Cat6K 100Mb Ethernet, address is 0050.f0ac.3058 (bia 0050.f0ac.3058)
MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
ARP type: ARPA, ARP Timeout 04:00:00
Last input 00:00:33, output never, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
1238 packets input, 273598 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored
0 input packets with dribble condition detected
1380 packets output, 514382 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 collisions, 2 interface resets
0 babbles, 0 late collision, 0 deferred
0 lost carrier, 0 no carrier
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
ジャンボ フレーム サポートの設定
ここではジャンボ フレームのサポートについて説明します。
• 「ジャンボ フレーム サポートの概要」
• 「MTU サイズの設定」
注意 次のスイッチング モジュールは、8092 バイトの最大入力フレーム サイズをサポートします。
• WS-X6516-GE-TX(100 Mbps で動作する場合)
• WS-X6148-RJ-45、WS-X6148-RJ-45V および WS-X6148-RJ21、WS-X6148-RJ21V
• WS-X6248-RJ-45 および WS-X6248-TEL
• WS-X6248A-RJ-45 および WS-X6248A-TEL
• WS-X6348-RJ-45、WS-X6348-RJ45V および WS-X6348-RJ-21、WX-X6348-RJ21V
ジャンボ フレーム サポートが設定されている場合、上記モジュールは 8092 バイトを超える入力フレームをドロップします。
(注) WS-X6548-GE-TX、WS-X6548V-GE-TX、WS-X6148-GE-TX、WS-X6148V-GE-TX では、ジャンボ フレームをサポートしません。
ジャンボ フレーム サポートの概要
ジャンボ フレームは、デフォルトのイーサネット サイズよりも大きなフレームです。ポートや VLAN インターフェイスにデフォルト値よりも大きい最大伝送単位(MTU)サイズを設定し、グローバル LAN ポート MTU サイズを設定することにより、ジャンボ フレームのサポートをイネーブルにします。
(注) • ジャンボ フレームのサポートは、MSFC 上のソフトウェアのルーテッド トラフィックをフラグメント化します。
• ジャンボ フレームのサポートは、ブリッジド トラフィックをフラグメント化しません。
入力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ジャンボ フレームのサポートは、デフォルト値以外の MTU サイズが設定された入力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット LAN ポートで、入力トラフィック サイズとグローバルな LAN ポート MTU サイズを比較します。ポートでは、サイズを超えているトラフィックがドロップされます。グローバルな LAN ポートの MTU サイズを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
入力ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ギガビット イーサネット LAN ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、パケット サイズが 64 バイトよりも大きい場合に、フレームを許可します。デフォルト値以外の MTU サイズが設定されている場合、ギガビット イーサネット LAN ポートはサイズが大きい入力フレームを調べません。
ポリシー フィーチャ カード(PFC)でのルーテッド トラフィック サイズの確認
ルーティングする必要があるトラフィックに対して、PFC のジャンボ フレームのサポートは設定された MTU サイズとトラフィック サイズを比較し、そのトラフィックに対応できる MTU サイズが設定されたインターフェイス間のジャンボ トラフィックに、レイヤ 3 スイッチングが提供されます。MTU サイズが十分な大きさに設定されていないインターフェイス間では、「do not fragment bit」が設定されていない場合、PFC はトラフィックを MSFC に送信して、フラグメント化およびソフトウェアでのルーティングを行います。「do not fragment bit」が設定されていれば、PFC はトラフィックをドロップします。
出力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット LAN ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、パケット サイズが 64 バイトよりも大きいフレームが送信されます。デフォルト値以外の MTU サイズが設定されている場合、10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット LAN ポートはサイズが大きい出力フレームを調べません。
出力ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ジャンボ フレームのサポートは、デフォルト値以外の MTU サイズが設定された出力ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット LAN ポートで、出力トラフィック サイズとグローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズを比較します。ポートでは、サイズを超えているトラフィックがドロップされます。グローバルな LAN ポートの MTU サイズを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
イーサネット ポート
ここでは、イーサネット ポートに対する、デフォルト値以外の MTU サイズの設定について説明します。
• 「イーサネット ポートの概要」
• 「レイヤ 3 イーサネット ポート」
• 「レイヤ 2 イーサネット ポート」
イーサネット ポートの概要
デフォルト値以外の MTU サイズを 10 Mbps、10/100 Mbps、または 100 Mbps イーサネット ポートに設定すると、入力パケットはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限され、64 バイトよりも大きいサイズの出力トラフィックが許可されます。
ギガビット イーサネット ポートでデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、64 バイトよりも大きいすべてのサイズの入力パケットが許可され、出力トラフィックはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限されます。
デフォルト値以外の MTU サイズを 10 ギガビット イーサネット ポートに設定すると、入出力パケットはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限されます。
イーサネット ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、ルーテッド トラフィックは設定された MTU サイズに制限されます。
いずれのイーサネット ポートでも MTU サイズを設定できます。
レイヤ 3 イーサネット ポート
レイヤ 3 ポートでは、レイヤ 3 イーサネット ポートごとにグローバルな LAN ポート MTU サイズとは異なる MTU サイズを設定できます。
(注) デフォルト値以外の MTU サイズが設定されているレイヤ 3 イーサネット LAN ポートを経由するトラフィックは、グローバルな LAN ポートの MTU サイズにも影響を受けます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
レイヤ 2 イーサネット ポート
レイヤ 2 ポートでは、グローバルな LAN ポート MTU サイズと一致する MTU サイズだけを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
VLAN インターフェイス
レイヤ 3 VLAN インターフェイスごとに異なる MTU サイズを設定できます。VLAN インターフェイスにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、トラフィックはデフォルト値以外の MTU サイズに制限されます。ジャンボ フレームをサポートするように VLAN インターフェイスに MTU サイズを設定できます。
MTU サイズの設定
MTU サイズを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface {{ vlan vlan_ID } | {{ type slot/port } | { port-channel port_channel_number } slot/port }} |
設定するインターフェイスを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# mtu mtu_size |
MTU サイズを設定します。 |
Router(config-if)# no mtu |
デフォルトの MTU サイズ(1500 バイト)に戻します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# end |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Router# show running-config interface [{ gigabitethernet | tengigabitethernet } slot/port ] |
実行コンフィギュレーションを表示します。 |
MTU サイズを設定するときは、以下に注意してください。
• VLAN インターフェイスとレイヤ 3 イーサネット ポートについては、サポートされている MTU 値は 64 ~ 9216 バイトです。
• レイヤ 2 イーサネット ポートについては、グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズだけ設定可能です(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/2 に MTU サイズを設定する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 1/2
Router(config-if)# mtu 9216
次に、設定を確認する例を示します。
Router# show interface gigabitethernet 1/2
GigabitEthernet1/2 is administratively down, line protocol is down
Hardware is C6k 1000Mb 802.3, address is 0030.9629.9f88 (bia 0030.9629.9f88)
MTU 9216 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec,
グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定
グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# system jumbomtu mtu_size |
グローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズを設定します。 |
Router(config)# no system jumbomtu |
デフォルトのグローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズ(9216 バイト)に戻します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# end |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
IEEE 802.3X フロー制御の設定
Cisco 7600 シリーズ ルータ上のギガビット イーサネット ポートおよび 10 ギガビット イーサネット ポートは、指定時間の間、ポートへのフレーム送信を停止するためにフロー制御を使用します。他のイーサネット ポートは、フロー制御要求に応答するためにフロー制御を使用します。
ギガビット イーサネット ポートまたは 10 ギガビット イーサネット ポートの受信バッファがいっぱいになると、指定時間の間、フレーム送信処理を遅らせるようにリモート ポートに要求する IEEE802.3X ポーズ フレームが送信されます。すべてのイーサネット ポート(10Gbps、1Gbps、100Mbps、および 10Mbps)は、他のデバイスから IEEE802.3X ポーズ フレームを受信し、これに応答することができます。
イーサネット ポート上でフロー制御を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# flowcontrol { receive | send } { desired | off | on } |
ポーズ フレームを送信またはポーズ フレームに応答するように、ポートを設定します。 |
Router(config-if)# no flowcontrol { receive | send } |
デフォルトのフロー制御設定に戻します。 |
ステップ 3 |
Router# show interfaces [ type1 slot/port ] flowcontrol |
すべてのポートのフロー制御設定を表示します。 |
フロー制御を設定するときは、以下に注意してください。
• 10 ギガビット イーサネット ポートは、ポーズ フレームに応答するように永続的に設定されています。
• リモート ポートの設定が不明な場合は、 receive desired キーワードを使用して、受信したポーズ フレームに応答するようにギガビット イーサネット ポートを設定します。
• receive on キーワードを使用すると、受信したポーズ フレームに応答するようにギガビット イーサネット ポートが設定されます。
• receive off キーワードを使用すると、受信したポーズ フレームを無視するようにギガビット イーサネット ポートが設定されます。
• ポーズ フレームの送信を設定する場合は、次の情報に注意してください。
– リモート ポートの設定が不明な場合は、 send desired キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信するようにポートが設定されます。
– send on キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信するようにポートが設定されます。
– send off キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信しないようにポートが設定されます。
次に、フロー制御の受信を有効にし、フロー制御設定を確認する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 1/2
Router(config-if)# flowcontrol receive on
Router# show interfaces flowcontrol
ポート デバウンス タイマーの設定
ポート デバウンス タイマーはリンク変更の通知を遅らせ、ネットワークの再設定によるトラフィック損失を減らすことができます。ポート デバウンス タイマーは、各 LAN ポートに、個別に設定できます。
注意 ポート デバウンス タイマーをイネーブルにすると、リンクアップとリンクダウンの検出が遅れることになり、デバウンス期間中のトラフィック損失につながります。この状況は、一部のレイヤ 2 とレイヤ 3 プロトコルのコンバージェンスと再コンバージェンスに影響する可能性があります。
ポート上でデバウンス タイマーを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# link debounce [ time debounce_time ] |
デバウンス タイマーを設定します。 |
Router(config-if)# no link debounce |
デフォルト設定に戻します。 |
ステップ 3 |
Router# show interfaces debounce |
設定を確認します。 |
ポートにデバウンス タイマーを設定する場合、次の点に注意してください。
• time キーワードは、光ファイバ ギガビット イーサネット ポートでだけサポートされています。
• 銅製メディア上で 1000Mpbs で動作するポートでは、ポート デバウンス タイマー値を 5000 ミリ秒まで 100 ミリ秒単位で増やすことができます。
• WS-X6502-10GE はサポートされません。
• ファイバ メディアと銅製メディアの両方が、10Gbps ポートでサポートされます。
• メディアだけの変更が検出されます。
表 8-2 は、リンク変更の通知前に発生する時間遅延を一覧表示します。
表 8-2 ポート デバウンス タイマー遅延時間
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10 Mpbs または 100 Mbps で動作するポート |
300 ミリ秒 |
3100 ミリ秒 |
銅製メディア上で 1000 Mpbs または 10 Gbps で動作するポート |
300 ミリ秒 |
3100 ミリ秒 |
WS-X6502-10GE 以外の光ファイバ メディア上で 1000 Mpbs または 10 Gbps で動作するポート |
10 ミリ秒 |
100 ミリ秒 |
WS-X6502-10GE 10 ギガビット ポート |
1000 ミリ秒 |
3100 ミリ秒 |
次に、ファスト イーサネット ポート 5/12 のポート デバウンス タイマーをイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/12
Router(config-if)# link debounce
次に、ポート デバウンス タイマーの設定を表示する例を示します。
Router# show interfaces debounce | include enable
インターフェイスに関する記述の追加
インターフェイスの機能に関する記述を追加できます。記述は、 show configuration 、 show running-config 、および show interfaces コマンドの出力に表示されます。
インターフェイスに記述を追加するには、次の作業を行います。
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Router(config-if)# description string |
インターフェイスに記述を追加します。 |
Router(config-if)# no description |
インターフェイスから記述を削除します。 |
次に、ファスト イーサネット ポート 5/5 に関する記述を追加する例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/5
Router(config-if)# description Channel-group to "Marketing"