VRF 対応 IPv6 トンネルの概要
c7600 の現行の IPv6 トンネリング機能は、仮想ルーティングおよびフォワーディング(VRF)認識をサポートしません。IPv6 オーバーレイ アドレスと IPv4 トランスポート アドレスの転送テーブル ルックアップは、グローバル ルーティング テーブルで実行されます。この機能は、VRF の IPv6 オーバーレイ アドレスのトンネリング サポートを拡張します。
次のシナリオで、VRF 対応 IPv6 トンネル機能について説明します。
• VRF の IPv6 オーバーレイ アドレスおよびグローバル ルーティング テーブル(RT)の IPv4 トランスポート アドレス。
• VRF の IPv6 オーバーレイ アドレスおよび VRF の IPv4 トランスポート アドレス。
図 67-1 に、VRF の IPv6 オーバーレイ アドレス用トポロジと VRF の IPv4 トランスポート アドレスを示します。
図 67-1 VRF 対応 IPv6 トンネルのトポロジ
VRF 対応 IPv6 over IPv4 トンネルは、コア側に対してラインカードを持つことができます。
VRF 対応 IPv6 トンネルの制約事項
次の制約事項が VRF 対応 IPv6 トンネル機能に適用されます。
• この機能は、IPv6IP および 6to4 トンネル モードをサポートします。
• EARL 制限により、VRF 間で送信元が同じトンネルはサポートされません。
• トンネルの送信元と宛先は、同じ VRF インスタンスにある必要があります。
• トンネルの IPv4 トランスポート アドレスとトンネル トラフィックが終了する物理インターフェイスは、同じ VRF インスタンスにある必要があります。
• 着信 IPv6 インターフェイスとトンネルは、同じ VRF インスタンスにある必要があります。
• この機能は、IPv6IP の自動トンネルと ISATAP をサポートしません。
VRF 対応 IPv6 トンネルの設定
VRF 対応 IPv6 トンネルの設定の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/routers/7600/install_config/ES40_config_guide/es40_chap13.html#wp1524288
IPv6 over IPv4 GRE トンネルの概要
IPv6 トラフィックは、標準的な総称ルーティング カプセル化(GRE)トンネリング技術を使用する IPv4 GRE トンネル経由で伝送されます。GRE トンネルは、手動で設定された IPv6 トンネルと同様、リンクごとに個別のトンネルが設定された 2 つのポイント間のリンクです。GRE トンネルは、2 つのエッジ ルータ間またはエッジ ルータとエンド システム間に、定期的でセキュアな通信を必要とする安定した接続を実現します。この機能は、c7600 の VRF 対応 IPv6 over IPv4 GRE トンネルをサポートし、ラインカードの ES+ ファミリにのみ適用できます。
図 67-2 VRF 対応 IPv6 over IPv4 GRE のトポロジ
VRF 対応 IPv6 over IPv4 GRE トンネルには、コア側に対する ES+ ラインカードが必要です。
IPv6 over IPv4 GRE トンネルの制約事項
次の制約事項が IPv6 over IPv4 GRE トンネルに適用されます。
• IPv4 トンネル側インターフェイスは、ES+ ラインカード上にある必要があります。
• GRE トンネル キーは、ハードウェアでサポートされません。
• トンネルをカプセル化した後の IPv4 フラグメンテーションは、ハードウェアでサポートされません。
• トンネルのカプセル開放用にフラグメント化された IPv4 パケットは、ハードウェアでサポートされません。
• IPv4 GRE キープアライブはサポートされますが、IPv6 GRE キープアライブはサポートされません。
• vrf forwarding コマンドと tunnel vrf コマンドを使用して設定された VRF インスタンスが異なる場合、キープアライブはサポートされません。
• EARL 制限により、VRF 間で送信元が同じトンネルはサポートされません。
• この機能は、SSO 準拠ではありません。
• 拡張された設定を使用して、トンネル モードを IPv6 over GRE から IPv6IP に変更するときに mls mpls tunnel-recirc コマンドをイネーブルにすると 、 トレースバックを含むエラー メッセージが表示されます。