相互にホット スタンバイとして動作するようにルータのペアを設定できます。この冗長性は、インターフェイス ベースで設定します。冗長インターフェイスのペアは、冗長グループと呼ばれます。次の図に、アクティブ/スタンバイ デバイスのシナリオを示します。また、1
つの発信インターフェイスを持つルータのペアについて、冗長グループを設定する方法を示します。アクティブ/アクティブ デバイス シナリオを表現する「冗長グループの設定:2 つの発信インターフェイス」の図に、2 つの発信インターフェイスを使用するルータのペアに
2 つの冗長グループを設定する方法を示します。
いずれの場合でも、設定可能なコントロール リンクおよびデータ同期リンクによって冗長ルータは参加します。コントロール リンクは、ルータのステータスを通信するために使用されます。データ同期リンクは、ネットワーク アドレス変換(NAT)およびファイアウォールからステートフル情報を転送し、これらのアプリケーションについてステートフル
データベースを同期するために使用されます。
また、いずれの場合でも、冗長インターフェイスのペアは、同じ固有 ID 番号(RII と呼ばれます)で設定されます。
図 1. 冗長グループの設定:2 つの発信インターフェイス
以下のシナリオは、Cisco CSR1000v ルータにボックスツーボックス高可用性を導入する例です。
図 3. 2 つの独立したサーバでの CSR1000v ボックスツーボックス高可用性
この導入では、2 つの冗長 Cisco CSR 1000v ルータがそれぞれ異なる独立した UCS サーバ内にあります。2 つの Cisco Unified Computing System(UCS)サーバは、同じデータセンター内に配置することも、異なる地域の
2 つの異なるデータセンター内に配置することもできます。ボックスツーボックス高可用性データ リンクおよびコントロール リンクには、2 つの別個の物理接続を設定することを推奨します。ただし、2 つの専用物理リンクが使用できない場合は、ボックスツーボックス高可用性データ
トラフィックおよびコントロール トラフィックにそれぞれ異なる LAN 拡張接続を経由できます。その場合、遅延の増加を考慮してボックスツーボックス高可用性パラメータ(ハート ビート期間など)を調整する必要があります。
各 Cisco CSR 1000v ルータの LAN インターフェイスは、スイッチ(ESXi L2 SW など)を介して UCS 物理ネットワーク インターフェイス カード(NIC)のインターフェイスと接続します。それぞれの UCS にある 2
つの物理 NIC は外部スイッチに接続されてボックスツーボックス ペアを形成します。Gratuitous Address Resolution Protocol(ARP)は、CSR LAN インターフェイスから送信されて物理スイッチとそのスイッチの組み込みアドレス(BIA)に到達します。
図 4. クラスタ サーバでの CSR1000v ボックスツーボックス高可用性
上記の導入例での NAT とゾーンベース ファイアウォール(ZBFW)のボックスツーボックス高可用性は UCS クラスタ構成でも機能します。クラスタ構成の場合、ボックスツーボックスコントロール リンクおよびデータ リンクはクラスタ内の仮想接続を経由します。スイッチ(ESXi
L2 SW など)を使用して接続された 2 つの冗長 Cisco CSR 1000v ルータがボックスツーボックス高可用性ペアを形成します。それぞれの Cisco CSR 1000v ルータ上の LAN インターフェイスは SW スイッチに直接接続され、クラスタ
UCS の 2 つの物理 NIC は外部ネットワークと通信するために SW スイッチに接続されます。
設定および設定例について詳しくは、「ファイアウォール ステートフル シャーシ間冗長性の設定 」モジュールを参照してください。