AAA ブロードキャスト アカウンティング - 必須応答サポートの前提条件
GGSN を設定するための準備作業の詳細については、『Cisco GGSN Release 8.0 Configuration Guide』を参照してください。
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AAA ブロードキャスト アカウンティング - 必須応答サポート機能は、ゲートウェイ GPRS サポート ノード(GGSN)を介して各サーバ グループでのブロードキャスト アカウンティングをサポートするメカニズムを実現します。GGSN は、General Packet Radio Service(GPRS)のワイヤレス データ ネットワークと、インターネットやプライベート ネットワークなどその他のネットワーク間のゲートウェイとして動作します。
GGSN を設定するための準備作業の詳細については、『Cisco GGSN Release 8.0 Configuration Guide』を参照してください。
アカウンティング情報は、最大 10 台の AAA サーバに同時に送信することができます。
AAA ブロードキャスト アカウンティング - 必須応答サポート機能により、最大 10 個のサーバ グループ(方式)を方式リストで設定することができます。次の項では、GGSN をサポートするために使用される AAA アカウンティングの種類について説明します。
AAA ブロードキャスト アカウンティングを有効にすると、アカウンティング情報を複数の認証、許可、アカウンティング(AAA)サーバに同時に送信できます。つまり、アカウンティング情報を 1 つまた複数の AAA サーバに同時にブロードキャストすることが可能です。この機能を使用すると、サービス プロバイダーは自社使用のプライベート AAA サーバやエンド ユーザの AAA サーバにアカウンティング情報を送信できるようになります。この機能では、音声アプリケーションによる課金情報も提供されます。
RADIUS サーバまたは TACACS+ サーバのサーバ グループ間でブロードキャストを実行できるほか、他のグループと関係なく、サーバ グループごとにフェールオーバー用のバックアップ サーバを定義できます。フェールオーバーは、複数のサーバがサーバ グループで定義されているときに発生する可能性のある処理で、サーバ グループの 1 番目のサーバに情報が送信されたとき、このサーバが使用できなくなっていれば、サーバ グループの次のサーバに情報が送信されるプロセスを指しています。このプロセスは、情報がサーバ グループ内の 1 つのサーバに正常に送信されるまで、またはサーバ グループ内の使用可能なサーバのリストがなくなるまで続きます。
Cisco GGSN リリース 8.0 以降では、ブロードキャスト アカウンティングと待機アカウンティングが一緒に動作するように設定できます。待機アカウンティング機能はアクセスポイント ネーム(APN)レベルで設定されるのに対し、ブロードキャスト アカウンティングは AAA 方式レベルで指定されます。
ブロードキャスト アカウンティングでは、開始、停止、中間の各アカウンティング レコードが方式リストで設定されているすべてのサーバ グループに送信されます。サーバ グループ内では、アカウンティング レコードは最初のアクティブなサーバに送信されます。アクティブ サーバに到達できない場合、アカウンティング レコードはグループの次のサーバに送信されます。
さらに、方式リストの 1 つまたは複数のサーバ グループを「必須」と設定することができます。これは、そのサーバ グループのサーバがアカウンティング開始メッセージに応答する必要があるということです。APN レベルの待機アカウンティングを有効にすると、パケット データ プロトコル(PDP)コンテキストが確立される前に、すべての必須サーバ グループからのアカウンティング応答が受信されるようになります。
ブロードキャスト アカウンティングと待機アカウンティングを同時に使用することの利点は、次のとおりです。
アカウンティング レコードが複数のサーバに送信されます。エントリが作成されると、ユーザはさまざまなサービスの使用を開始できます。
冗長性を確保するため、複数の AAA サーバにレコードが送信されます。
PDP コンテキストの確立は、すべての必須サーバが有効なアカウンティング開始レコードを受信したときにのみ確立され、情報の損失が防止されます。
ブロードキャスト レコードは、方式リストの最大 10 個のサーバ グループに送信できます。
ブロードキャスト アカウンティングと待機アカウンティングを同時に設定する場合は、次の点に注意してください。
方式リストの設定では、mandatory キーワードはブロードキャスト アカウンティングが設定されている場合にだけ使用できます。
待機アカウンティングが必要ない場合、すべてのサーバ グループへのブロードキャスト アカウンティングは、必須グループを定義しないで使用できます。
ブロードキャスト アカウンティングの設定時に必須サーバ グループを指定しない場合は、待機アカウンティングの機能は Cisco GGSN リリース 7.0 以前と同じになります。
待機アカウンティングは PPP PDP コンテキストには適用されません。
PDP は、すべての必須サーバからアカウンティング応答が受信された場合にだけ作成されます。
定期的なタイマーは、アカウンティング応答(PDP 作成)が受信されたときに開始されます。
Note |
複数のサーバ グループを必須サーバ グループとして方式リストで定義できます。 |
この項の作業では、GGSN でブロードキャスト アカウンティングと待機アカウンティングを設定する方法を説明します。
Command or Action | Purpose | |||
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Step 1 |
enable Example:
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特権 EXEC モードを有効にします。
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Step 2 |
configure terminal Example:
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グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
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Step 3 |
aaa new-model Example:
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アクセス コントロールの新しいコマンドおよび機能を有効にします(以前のコマンドを無効にします)。 |
||
Step 4 |
aaa accounting network {method-list-name | default } Example:
|
RADIUS 使用時の課金またはセキュリティ用に、要求されたサービスの認証、許可、アカウンティング(AAA)アカウンティングを有効にし、アカウンティング方式リスト モードを開始します。
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Step 5 |
action-type {start-stop | stop-only | none } Example:
|
ある種のアクションをアカウンティング レコードで実行します。値は次のとおりです。
|
||
Step 6 |
broadcast Example:
|
(任意)複数の AAA サーバへのアカウンティングレコードの送信をイネーブルにします。各グループの最初のサーバに対し、アカウンティング レコードを同時に送信します。最初のサーバが使用できない場合はフェールオーバーが発生し、そのグループ内に定義されているバックアップ サーバが使用されます。 |
||
Step 7 |
group server-group [mandatory ] Example:
|
サーバ グループを指定します。必要に応じて、mandatory キーワードを指定して、サーバーグループを必須と定義します。サーバ グループが必須である場合、そのサーバ グループのサーバがアカウンティング開始メッセージに応答する必要があります。
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||
Step 8 |
exit |
アカウンティング方式リストのコンフィギュレーション モードを終了します。 |
||
Step 9 |
gprs access-point-list list-name Example:
|
GGSN でパブリック データ ネットワーク(PDN)のアクセス ポイントを定義するためのアクセス ポイント リストを設定し、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
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Step 10 |
access-point access-point-index Example:
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アクセス ポイント番号を指定し、アクセス ポイント コンフィギュレーション モードを開始します。 |
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Step 11 |
aaa-group accounting method-list name Example:
|
アカウンティング サーバ グループを指定します。 |
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Step 12 |
gtp-response-message wait-accounting Example:
|
サービング GPRS サポート ノード(SGSN)に Create PDP Context Response を送信する前に、RADIUS アカウンティング応答を待機するように APN を設定します。 |
次の例では、SGSN に Create PDP Context Response を送信する前に、RADIUS サーバからの RADIUS アカウンティング応答を待機するように GGSN がグローバルに設定されます。GGSN は、access-point 1 を除くすべてのアクセス ポイントで受信された PDP コンテキスト要求の応答を待機します。RADIUS 応答メッセージの待機は、no gtp response-message wait-accounting コマンドを使用して access-point 1 で無効化されています。
! Enables AAA globally
!
aaa new-model
!
! Defines AAA server group
!
aaa group server radius abc
server 10.2.3.4 auth-port 1645 acct-port 1646
server 10.6.7.8 auth-port 1645 acct-port 1646
!
! Configures AAA authentication and authorization
!
aaa authentication ppp abc group abc
aaa authorization network abc group abc
aaa accounting network abc
action-type start-stop
broadcast
group SG1 mandatory
group SG2
group SG3 mandatory
!
gprs access-point-list gprs
access-point 1
access-mode non-transparent
access-point-name www.pdn1.com
aaa-group authentication abc
!
! Disables waiting for RADIUS response
! message at APN 1
!
no gtp response-message wait-accounting
exit
access-point 2
access-mode non-transparent
access-point-name www.pdn2.com
aaa-group authentication abc
!
! Enables waiting for RADIUS response
! messages across all APNs (except APN 1)
!
gprs gtp response-message wait-accounting
!
! Configures global RADIUS server hosts
! and specifies destination ports for
! authentication and accounting requests
!
radius-server host 10.2.3.4 auth-port 1645 acct-port 1646 non-standard
radius-server host 10.6.7.8 auth-port 1645 acct-port 1646 non-standard
radius-server key ggsntel
ここでは、AAA ブロードキャスト アカウンティング - 必須応答サポート機能に関する参考資料を紹介します。
関連項目 |
マニュアル タイトル |
---|---|
GGSN の設定の準備作業 |
『Cisco GGSN Release 8.0 Configuration Guide』 |
AAA コマンド |
『Cisco IOS Security Command Reference Guide』 |
AAA 機能 |
『Cisco IOS Security Configuration Guide: Securing User Services』 |
標準 |
タイトル |
---|---|
この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。 |
-- |
MIB |
MIB のリンク |
---|---|
この機能によってサポートされる新しい MIB または変更された MIB はありません。またこの機能による既存 MIB のサポートに変更はありません。 |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに関する MIB を探してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
RFC |
タイトル |
---|---|
この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
-- |
説明 |
リンク |
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次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェアリリースだけを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェアリリースでもサポートされます。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェアイメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
機能名 |
リリース |
機能情報 |
---|---|---|
AAA ブロードキャスト アカウンティング - 必須応答サポート |
Cisco IOS XE Release 3.9S |
AAA ブロードキャスト アカウンティング - 必須応答サポート機能は、ゲートウェイ GPRS サポート ノード(GGSN)を介して各サーバ グループでのブロードキャスト アカウンティングをサポートするメカニズムを実現します。GGSN は、General Packet Radio Service(GPRS)のワイヤレス データ ネットワークと、インターネットやプライベート ネットワークなどその他のネットワーク間のゲートウェイとして動作します。 次のコマンドが導入または変更されました。aaa accounting network 、aaa-group accounting 、access-point 、action-type 、broadcast 、gprs access-point-list 、group 、gtp-response-message wait-accounting |