機能の概要
識別名ベースのクリプト マップ機能により、証明書(特に特定の識別名(DN)持つ特定の証明書)を持つピアの選択された暗号化インターフェイスだけに、アクセスを制限するようにルータを設定できます。
以前まで、暗号化ピアからルータが証明書または共有秘密を受け入れる場合、Cisco IOS では暗号化ピアの IP アドレスによって制限する以外、暗号化されたインターフェイスとピアが通信するのを防ぐ方法がありませんでした。この機能により、ピアが自身の認証に使用した DN に基づいて、ピアが使用できるクリプト マップを設定し、特定の DN を持つピアがアクセスできる暗号化インターフェイスを制御できます。
利点
識別名ベースの暗号マップ機能では、暗号化インターフェイスを選択し、特定の証明書(なかでも特別な DN を持つ証明書)を持つピアがそのインターフェイスにアクセスしないよう、ルータに制限を設定できます。
機能制限
システム要件
この機能を設定するには、ルータが IP セキュリティをサポートする必要があります。
パフォーマンス上の影響
アクセスを制限する DN が多い場合、少数のアイデンティティ セクションを参照する多数のクリプト マップを指定するよりも、多数のアイデンティティ セクションを参照する少数のクリプト マップを指定することを推奨します。
関連資料
次のマニュアルには、識別名ベースのクリプト マップ機能の関連情報が記載されています。
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『Cisco IOS Security Command Reference』
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『Cisco IOS Security Configuration Guide: Secure Connectivity, Release 12.4T』
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Next Generation Encryption (NGE)ホワイトペーパー。